アン・ハサウェイと、『赤と白とロイヤルブルー』のニコラス・ガリツィン主演、映画『タミー・フェイの瞳』の監督マイケル・ショウォルターが贈るロマンス映画『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』が、年5月2日(木)より240を超える国と地域のPrime Videoにて独占配信開始。
先立って公開された予告編はSNSなどを含め全世界で1億2,500万回の再生回数を記録、オリジナルのストリーミング映画で最も視聴された予告編の新記録を打ち立てたという、配信前から最大級の期待を高めてきた『アイデア・オブ・ユー』。このレビュー記事では、今作の魅力を何項目かに分けて紹介させていただきたい。
『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』あらすじ
40歳のシングルマザーであるソレーヌ(演:アン・ハサウェイ)は、10代の娘の付き添いで米野外音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル」へ行くことに。
そこで、地球上でもっともホットなボーイズ・バンド「オーガスト・ムーン」でリードボーカルを務める24歳のヘイズ・キャンベル(演:ニコラス・ガリツィン)と運命の出会いをはたす。
一気に燃え上がる2人であったが、順風満帆な日は長くは続かない。
スーパースターとして常にスポットライトを浴びるヘインズとの交際は、ソレーヌにとっては予想以上に厳しいものであった。はたして2人の恋の行方は・・?
大人でリアル、しかし“ときめき”も最大級!
アン・ハサウェイ演じるソレーヌは、40歳でティーンエイジャーの娘あり。さらに離婚した元夫とも複雑な関係にあるシングルマザー。もちろん自分のロマンスだけに浮かれていられる状態ではない。しかもそのロマンス、まさかの相手がティーンに大人気のポップスターとなればなおさらだ。しかし、ロマンスに年齢は関係ない!何歳になろうと恋にときめく権利はあるし、両想いの恋が外的な要因で阻まれるのは悔しく悲しいものだ。
“ポップスターとの恋”とだけ聞く夢のような物語ではあるが、観てみると今作は全然ラブコメ(恋愛コメディ)ではない。奇跡のような出会いとはいえ、始まってしまえば非常にリアルな恋愛物語だ。もし大スターが一般人を愛し、一般人がそれに応えようとしたらどうなるか?そんなロマンスをリアルに描いた物語となっている。そこには甘すぎるほどに幸せな瞬間もあれば、耐え難い苦悩もある。現実離れしているかと思いきや、誰もが共感できる内容となっていたのが印象的だ。
アン・ハサウェイ × ニコラス・ガリツィンの化学反応
今作のプロデューサーも務めたアン・ハサウェイ。相手役を決めるオーディションで、ニコラス・ガリツィンは部屋に入ってきた瞬間からハマり役だと感じていたという。(オーディションについて詳しくはこちらの記事へ)
そうして“歳の差カップル”を演じたふたりには見事な化学反応が生まれていた。何年活躍し続けても衰えることを知らないハサウェイの美貌と、ポップスター・グループのセンターにあまりに適役なガリツィンのチャーミングなビジュアルによる文字通りの“超美男美女”というだけでなく、年齢差を超えて惹かれ合うカップルを演じたふたりの間には全く違和感のない愛情・感情を感じられた。まさに“相性ぴったり”といえる化学反応がそこには起きていたように思える。
本物の大スター級!?なオリジナル楽曲とパフォーマンス
恋愛物語、キャストの化学反応だけでなく、さらに今作で注目いただきたいのが、ボーイズ・グループ「オーガスト・ムーン(August Moon)」という存在である。
ニコラス・ガリツィン演じるヘイズ・キャンベルをセンターに、5人の青年が歌って踊るボーイズ・グループなのだが、驚くほどに“大スター”として完成されている。バックストリート・ボーイズやワン・ダイレクションを彷彿とさせる5人の堂々たるパフォーマンスとそのライブ映像の仕上がりには、「本当にこのグループは存在して世界で活躍しているのではないか」と思わせる説得力があった。
正直、“「コーチェラ」でパフォーマンスする大人気アーティスト”という設定はキャストにもかなりプレッシャーであったのではないかと想像できる。しかし、そのステージは本当にコーチェラに見えた。ガリツィンだけでなく脇を固める4人も本当に“この類のグループ”で活躍してファンを獲得していそうなオーラ・存在感を放っていて、もはやこのまましばらくライブ活動をしてほしいくらいの完成度だったのだ。
リリック・ビデオも公開中!アン・マリーとのコラボ楽曲も!!
心地良いビートに乗せて5人の甘い歌声がハーモニーとなって響く「Taste」や、広がりのある音響がまさにライブ映えしそうな「Dance Before We Walk」にはじまり、にいかにもこういったボーイズ・グループが歌っていそうなメロウで“ちょっとイタめ”なダンスナンバー「Guard Down」や、運命の相手を甘く口説くような「Closer」など、あまりに完成された甘くスタイリッシュな世界観には思わず惹かれてしまった。
そして今作で彼らのファンになってしまった我々に嬉しいのが、YouTubeで配信されているリリック・ビデオの数々、そしてサウンドトラック・アルバムのリリース(詳細は記事下部へ)だ。サウンドトラック・アルバムにはオーガスト・ムーンの楽曲をはじめとする今作の楽曲が11曲収録されており、今作を鑑賞後に何周も聴きたくなること間違いなし。アルバムの配信は今作の配信と同日(5月2日)となる。
アルバムのリンクはこちら
オーガスト・ムーン「Dance Before We Walk」リリック・ビデオ
オーガスト・ムーン「Closer」リリック・ビデオ
オーガスト・ムーン「Taste」リリック・ビデオ
さらに最後には、ガリツィンとアン・マリー(Anne-Marie)による豪華コラボレーション楽曲「The Idea of You」(今作のメインシングル)がエンドロールを彩る。配信での鑑賞でも、ぜひエンドロールまで楽しみ尽くしていただきたい。
有名人の恋、静かに見守ってあげませんか…?
現実世界でも日々スターたちの“スキャンダル”は話題の種になっている。成功者の失敗やスキャンダルは大衆の大好物。この映画でも言われる通り「幸せな女性(人間)は皆に憎まれる」もの。
しかし、他人の悪口を言っている時間ほど生産性のない時間はないし、愛する人への誹謗中傷が人々の“推し”を幸せにすることはないのは明白。誰だって恋する権利はあるし、非難しても何も生まれない。今作を観ればなおさら、有名人のロマンスがすぐに外野に破壊されてしまう脆いものであることを実感できるはず。恋愛を楽しむだけでも一苦労な有名人たち。我々は他人の幸せを妬んで非難するより、応援できる大衆でありたいものだ。
アン・ハサウェイ × ニコラス・ガリツィンの奇跡の化学反応が見せる、夢にあふれながらもリアルな大人の恋物語『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』は、2024年5月2日(木)より240を超える国と地域のPrime Videoにて独占配信。
作品情報 『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』
監督:マイケル・ショウォルター
脚本:マイケル・ショウォルター、ジェニファー・ウエストフェルト 原作:ロビンヌ・リー
プロデューサー:キャシー・シュルマン(p.g.a.)、 ガブリエル・ユニオン(p.g.a.)、アン・ハサウェイ(p.g.a.)、ロビンヌ・リー、エリック・ヘイズ、マイケル・ショウォルター、ジョーダナ・モリック
製作責任者:ダグラスS.ジョーンズ、ジェイソン・バビシェフスキー、ジェニファー・ウエストフェルト、キアン・ガス
出演:アン・ハサウェイ、ニコラス・ガリツィン、エラ・ルービン、アニー・マモロー、リード・スコット、ペリー・マットフェルド、ジョーダン・アーロン・ホール、マチルダ・ジャンノプロス、レイモンド・チャムJr.、ジャイデン・アンソニー、ヴィクター・ホワイト、ダコタ・アダン
ジャンル:ロマンティック・ドラマ
上映時間:115分
サウンドトラック情報
ヴァリアス・アーティスト
最新アルバム『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~(オリジナル・サウンドトラック)』
2024年5月2日(木)配信
音源再生・ダウンロード:https://Soundtrack.lnk.to/TheIdeaOfYou
オーガスト・ムーン名義で歌われた「ダンス・ビフォー・ウィー・ウォーク」、「クローサー」、ニコラス・ガリツィンとUK出身のシンガーソングライター:アン・マリーが歌うタイトル曲「アイデア・オブ・ユー」等は、ワン・ダイレクションの「ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル」等を制作した、名プロデューサー:サバン・コテチャが制作している。同サウンド・トラックは、オーガスト・ムーン名義での楽曲や劇中歌を含めた全11曲を収録。この夏のベスト・ムービーになること間違いない同映画の世界観にたっぷりと浸れるサウンド・トラックは必聴だ。
【トラックリスト】
テイスト |オーガスト・ムーン
ダンス・ビフォー・ウィー・ウォーク|オーガスト・ムーン
アイデア・オブ・ユー|ニコラス・ガリツィン、アン・マリー
クローサー|オーガスト・ムーン
アイ・ガット・ユー|オーガスト・ムーン
ガード・ダウン|オーガスト・ムーン
ゴー・ローグ|ニコラス・ガリツィン
アイデア・オブ・ユー(アコースティック・バージョン)|ニコラス・ガリツィン
ダンス・ビフォー・ウィー・ウォーク(アコースティック・バージョン)|ニコラス・ガリツィン
テイスト (リハブ・リミックス)” |オーガスト・ムーン、リハブ
スコア・スイート |シッダールタ・コスラ
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。