ラッセル・クロウが、マーベル映画などのアメコミ映画への参加について持論を述べた。
『マダム・ウェブ』主演のダコタ・ジョンソンが、同作が批評的にも商業的にも失敗したことに「驚かなかった」とBustleのインタビューで語り、同作を「委員会によって作られたアートのようだ」と不満を述べた。
これについて、ブリティッシュGQ誌がラッセル・クロウへのインタビューで、スーパーヒーロー映画を作る経験について尋ねたところ、クロウはその意見を軽く笑い飛ばしたようだ。
アカデミー賞俳優でもあるクロウはアメコミ映画にも多数出演している。ザック・スナイダーの『マン・オブ・スティール』でスーパーマンの実父ジョー=エルを演じ、マーベル・シネマティック・ユニバースでは『ソー ラブ&サンダー』でゼウスを演じ、ソニーの『クレイヴン・ザ・ハンター』にもクレイヴンの疎遠な父親として出演予定だ。
「参加動機が間違ってると思う」
「ほかの誰かが言ったことや彼らの経験についてコメントするつもりはないけど…君は僕の嫌なユーモアを引き出そうとしているようだね(笑)」と言いにくそうに前置きしつつ、「マーベル映画と、コミックキャラクターのためのおかしなユニバースへの参加にサインしておいて、『十分な感動が得られなかった』と発言するの?」と笑い飛ばした。
続けてクロウは「どうすればこの状況を君にとって良い方向にできるか分からないな。(マーベル映画は)巨大なマシーンであり、一定の規格で映画を作る。それらは仕事なんだよ。わかる?『ほら君の役だよ。演じてね』ってだけ。ここに人生を変えるようなイベントを期待しているなら、参加動機が間違ってると思うね」と、そもそもアメコミ映画に期待するものを間違えていると持論を展開した。
そういうこともあるだろうけど、「それがマーベル」ではない
クロウは、スーパーヒーロー映画を作るのは「試練になり得る」と語り、グリーンスクリーンの前での演技では「キャラクターの内面的な動き以上のことを自分に納得させる必要がある」と説明。
そして「とにかく…彼女(ダコタ・ジョンソン)に直接コメントをすることはできないけど…僕は彼女のことを知らないし、彼女の経験がどんなものだったかもわからないからね。ただ、映画でひどい経験をすることもあるっていうのは事実だよ。そういうことはあるよね」と、一般論として映画撮影にはひどい経験も付き物だと認めた。
その上で「ただ、『それがマーベルのプロセスか』と言われると、そうは言いにくいな」とクロウはマーベル批判にはつなげたくないスタンスを示す。
クロウは具体的な例を挙げ、「僕は嫌な経験をしたことがない。『ソー』(ラブ&サンダー)はマーベル映画だけど、あれはタイカ・ワイティティ(監督/コーグ役)の世界であり、毎日が楽しかったよ。アホだったなあ」と愉快な現場を回想。
「そして、『クレイヴン(・ザ・ハンター)』では、J・C・チャンダー(監督)と一緒に少し重たい状況を作り出して、若手俳優たちの良さを引き出すことを狙ったんだ。J・Cと仕事するのは楽しかったよ。多くの監督たちは、一定レベルのスキルを持っている。すばらしい才能の持ち主たちさ」と最新作についても「楽しかった」と認めた。
最新作『クレイヴン・ザ・ハンター』は12月13日に米公開。日本でも2024年公開予定とされている。
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