『デッドプール&ウルヴァリン』公開を記念したトークセッションにおいて、ケヴィン・ファイギがMCUに「ミュータントの時代が来る」と認めた。
マーベル・スタジオの社長であるケヴィン・ファイギが、『デッドプール&ウルヴァリン』公開を記念したトークセッションに対応。今後のマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に「ミュータントの時代」がやってくると述べた。
「今後すべてがR指定作品になることはもちろんない」
ディズニーが製作にかかわる映画でありながら“R指定作品”となった『デッドプール&ウルヴァリン』。今作を指してファイギは「これまでで最も健全なR指定映画」と発言したという。
「すべての(マーベル)映画は重要だ。そして、シネマティック・ユニバースにとってすばらしい映画に勝るものはないね」と語ったファイギは、「多くの人がR指定について語っているようだね。『今後のマーベル映画はすべてR指定になるのか』なんて話す人もいるけど、もちろんそんなことはないよ。でも、今後のすべての作品が『デッドプール&ウルヴァリン』と僕らのチームが受け入れたこのトーンを、受け入れてくれると嬉しいな」と、R指定の映画ではなくとも、今回の作品をなかったようには扱わず、今作の存在を尊重した上で今後の作品が作られることに期待した。
今後製作予定の『Blade(原題)』(『ブレイド』のMCU版リメイク)がR指定映画になるかもしれないといったウワサもある中ではあるが、今後もR指定映画が乱立するわけでないことはデッドプール役のライアン・レイノルズも語っており、「R指定は決して乱用はされない」「今回はふたりの象徴的なキャラクター(デッドプールとウルヴァリン)がスクリーン上で初めて合流するにあたり、最も本物といえる物語を語るためにとった手段なんだ」と説明している。
「ミュータントの時代」がやってくる
さらにファイギは、『デッドプール&ウルヴァリン』のおかげで『X-MEN』がMCUの世界にかかわりやすくなったことについて言及し、今後「ミュータントの時代」がやってくると発言した。「今後についてですが、今までアクセスできなかった『X-MEN』の世界、つまりミュータントのキャラクターを登場させられることは明白だよ」「本作はその始まりさ。『デッドプール&ウルヴァリン』以降は、MCU全体にミュータント時代が到来するといえる」と強調した。
現在MCUは「インフィニティ・サーガ」に次いで広い目で見た“第二部”といえる「マルチバース・サーガ」が進行しているが、すでに「ミュータント時代」にも差し掛かっているのだ。デッドプールとウルヴァリンだけでなく、「キャプテン・マーベル」第2作である『マーベルズ』でも、モニカ・ランボー(テヨナ・パリス演)が「X-MEN」のビースト、バイナリーと出会っている。
『デッドプール&ウルヴァリン』は7月24日(水)、世界最速にて日本公開。他の作品を知らなくても楽しめるが、今後のマーベルには大きな影響を及ぼすであろう期待策を、ぜひ劇場で目撃していただきたい。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。