セレーナ・ゴメス主演のドラマシリーズ「マーダーズ・イン・ビルディング」のシーズン4が8月27日(火)から配信開始となる。ディズニープラスの人気コンテンツである今作の魅力を、ここで改めて紹介する。
「マーダーズ・イン・ビルディング」とは?
舞台はニューヨークにあるマンション<アルコニア>。今作の主人公は、ここに住む実録犯罪番組マニア、チャールズ(スティーブ・マーティン)、オリバー(マーティン・ショート)、そしてメイベル(セレーナ・ゴメス)の3人組だ。
チャールズはミステリー・ドラマ番組「ブラゾス」の主演として一世を風靡(ふうび)したものの今は落ち目の俳優。オリバーはミュージカルやエンターテインメントが大好きな舞台劇監督だが、過去の大失敗を引きずってスランプ中。メイベルは孤独で定職も居場所もないことをコンプレックスに思いながらも前に進めずにいる。
そんな3人だが、アルコニアでなぜか毎シーズン起きてしまう殺人事件をきっかけに、3人は実録音声でポッドキャスト番組「マーダーズ・イン・ビルディング」を作りながら、事件を独自に捜査を進めていくのだ。
7月17日(現地時間)に発表された第76回エミー賞®にて、『マーダーズ・イン・ビルディング』シーズン3は、『SHOGUN 将軍』『一流シェフのファミリーレストラン』に次ぐ、21のノミネート数を記録。シーズン1のノミネート数は17、シーズン2は11であったことから、この数字はシリーズ史上最多記録となる。
特に注目を集めているのは、メイベルを好演しているセレーナ・ゴメス。実はセレーナがエミーの演技賞(コメディ部門・主演女優賞)にノミネートされたのは今回が初めて。受賞数はもちろんのこと、セレーナの演技賞初受賞にも期待が集まっている。
シリーズの魅力は?
今作のジャンルは<ミステリー・コメディ>であり、常に殺人事件の捜査でハラハラドキドキの展開がありながらも、笑いの絶えない作風である。3人も周囲の人々もそれぞれクセのあるキャラクターであるため、常に想像の斜め上を行く出来事や突拍子もない会話が展開され、思わず吹き出してしまうようなシーンが多い。
チャールズは傲慢で偏屈者だが自分のことを明るい人気者だと思っているし、オリバーはドジでおバカなお調子者。そんなふたりが常に入れ替わり立ち替わりボケとツッコミをしており、ふたりに呆れながらもふたりに愛着を持っているメイベルもツッコミ役として機能する。そんな名トリオの会話が愉快で、見ていて飽きることはない。
ミステリー作品らしく二転三転させて驚かせながらも、常に“楽しい空気”が漂い続けているのが今作の魅力だ。
これまでのシーズンでは…
シーズン1では、メイベルの数少ない友人、メイベルの過去にも大きく関わる事件が起き、チャールズの恋愛なども絡めながら刺激的な物語が展開した。ゲスト出演では歌手のスティングが本人役で登場している。
シーズン2では、アルコニアの大家がメイベルの目の前で死亡。3人が被疑者になってしまうという衝撃的な幕開けを飾ったほか、ライバルであり協力関係でもあるポッドキャスターチームも物語の鍵を握った。メイベルの元を訪れたアーティスト役には、テイラー・スウィフトの親友としても知られるカーラ・デルヴィーニュ(『スーサイド・スクワッド』など)が登場したほか、俳優でコメディアンのエイミー・シューマーも本人役で出演した。
シーズン3では、ポール・ラッド(『アントマン』シリーズなど)演じる俳優が怪死を遂げ、オリバーが指揮する舞台の関係者全員が犯人候補となる展開を見せた。メリル・ストリープ(『プラダを着た悪魔』など)が出演し、歌声を披露したことでも注目されたシーズンだ。
ついにシーズン4へ
そしてシーズン4では、前シリーズのラストで起こった衝撃的な事件を調査することになる。犠牲者は、3人が、特にチャールズがよく知る友人だ。
【動画】『マーダーズ・イン・ビルディング』シーズン4|予告編
ニューヨークだけでなく、彼らの活躍が映画化されると知らされた3人がロサンゼルスへ向かうことになるなど、舞台も広がっていく新たなシーズン。3人を演じる俳優としてエヴァ・ロンゴリア(「デスパレートな妻たち」シリーズ)、ユージン・レヴィ(「シッツ・クリーク」シリーズ)、ザック・ガリフィアナキス(『ハングオーバー!』シリーズ)が登場するなど、シーズン4も豪華演出が大量。今シーズンも目が離せなさそうだ。
「マーダーズ・イン・ビルディング」シーズン4はディズニープラスにて8月27日(火)から配信開始。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。