トム・ハンクスが、偽物のハンクスがAIを使用して生成され、「奇跡の薬」を販売するために使われているとファンに警告した。
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「無断で名前や声を使用された」と訴えたトム・ハンクス
ハンクスは投稿の中で「インターネット上に、僕の名前、肖像、声を不正に使用して、奇跡の治療法や奇跡の薬を宣伝している広告が多数ある」と記載。「これらの広告は、私の同意なしに、詐欺的に、そしてAIを使って作成されている」と、本人に無断でAI作成されたトム・ハンクス(の偽物)が薬や治療法の宣伝をしていると主張した。
ハンクスは「これらの投稿や製品、治療法、あるいはこれらの治療法を宣伝する人々と僕は一切関係がない」と宣言。「僕は2型糖尿病を患っているけど、治療に関しては認定を受けた医師とだけしか関わっていないよ」と、自身の肖像が使われた宣伝との無関係を断言している。
続けてハンクスはファンに向けて、「だまされてはいけない。詐欺に引っかかってはいけない。苦労して稼いだお金を失わないでくれ」と呼びかけた。
ハンクスは過去にも似たような経験が
ちなみにハンクスの肖像が商品の売り込みに無断使用されたのはこれが初めてではない。2023年10月、彼は虚偽の広告のスクリーンショットをInstagramに共有し、「注意して!AIバージョンの僕が宣伝しているデンタル・プランのビデオが出回っている。僕はそれと一切関係がないよ」とファンに訴えていた。
AIといえば、テイラー・スウィフトの悪質なAI生成画像が出回って「テイラー・スウィフト」の文字列が一時的に検索不可能になったり、逆にファンメイドの生成動画を自らパロディしたウィル・スミスが話題になったりと話題に事欠かないが、今後も何かしら大々的な規制がなければ、こうしたAI生成画像(動画)による肖像権の侵害は問題視され続けるだろう。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。