『ハリー・ポッター』シリーズのボニー・ライトが、新たなドラマシリーズへの期待について語った。
9月1日、『ハリー・ポッター』のジニー・ウィーズリー役で知られるボニー・ライトが、ニューヨークのグランド・セントラル駅で行われたハリー・ポッターのイベント「バック・トゥ・ホグワーツ」に登場。Variety誌に対して、新たな「ハリー・ポッター」のドラマシリーズに取り入れて欲しい原作の要素を語った。
HBOによるドラマシリーズ版「ハリー・ポッター」は2026年の配信を予定し制作中で、現在キャストのオーディションが進んでいるという。
映画では描ききれなかった要素に期待するボニー・ライト
9歳から19歳までの間、映画版でジニー・ウィーズリーを演じ、2023年には一児の母になったライト。彼女は、ドラマシリーズでジニーと主人公ハリー(ダニエル・ラドクリフが演じた)の繊細な変化が描かれることに期待しているようだ。
「(原作ではハリーとジニーが)恋に落ち始める繊細な瞬間があるの。彼女が真に忠実なハリーの仲間となり、彼の人生や彼自身のことを理解し、彼にとって最高のパートナーになっていく、そんなキャラクターの成長がもっと描かれるといいなと思う」と、映画では描ききれなかった部分がシリーズでは見られることを望んだライト。
さらに「ジニーだけでなく、多くのキャラクターたちの成長も見たいな。もし5時間の映画が作れたならと思うほど、(原作には)たくさんのキャラクターの好きな瞬間があるんだよ、ネビルやルーナとかね…だから、原作のファンとしてもっと見たいと願ってる」と、ジニー以外のキャラクターも深掘りされることを望む彼女だった。
ドラマシリーズのキャストや監督に望むのは「自分なりの解釈」
「私たちが映画を作っていたときは、『ハリー・ポッター』がどうなっていくのか全く分からなかった。当時はソーシャルメディアもなく、一般の意見に触れることも少なかったから、小さな泡の中で過ごしているような気分だったよ」と振り返ったライト。彼女はドラマシリーズの新キャストメンバーについてのコメントを求められると、有名で象徴的なハリー、ロン、ハーマイオニー、ジニーといったキャラクターを新たに演じることになる若い俳優たちに「少しプレッシャーがかかるかもしれない」と心配した。
続けてライトは「でも、どのようにキャスティングされるか、どのように役を演じるかに関わらず、楽しみながら自分なりの解釈ができるのはすごく楽しい機会だと思う。正直なところ、特にアドバイスはないよ。なぜなら、彼らが自分の世界に没頭し、その解釈を大切にすることがとても重要だと思うから。俳優の視点からも、監督の視点からも、それを真に自分のものにすることがとても重要だと感じているの」と、それぞれの新メンバーが各々の解釈で物語を作り上げることが大切だと強調。
「だから、今回は外側から、毎週テレビで見守る視聴者の一員として、とても楽しみにしているよ。そして、その解釈が異なり、生き生きとしていて、新しくてフレッシュに感じられることを本当に願う」と、観客の目線で期待を寄せた。
ライトは、自分が新たなシリーズに別の役やカメオ出演で登場するといったこともないと否定。「新しい人たちが活躍すべき」と話し、「もし元のキャストが別の形で登場すると少し混乱するかもしれないし、ちょっと変だよね。だから私は喜んでただ視聴者として観るつもりだよ」と、改めて外から見守ることを宣言した。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。