マイケル・キートンが、芸名をマイケル・ダグラス・キートンに変更する意向だと明かした。
マイケル・キートンの名乗れなかった本名は“マイケル・ダグラス”
最新主演作『ビートルジュース ビートルジュース』の公開が控える俳優マイケル・キートン(72)がPEOPLE誌のインタビューに登場。本名“マイケル・ダグラス”を使用開始する意向について語った。
キートンが俳優活動を始めようとした1970年代当時、彼は本名の“マイケル・ダグラス”を使うことを許されなかった。というのも、映画俳優組合(SAG)が、新メンバーが既存メンバーが使用している芸名を使用禁止にしているためだ。当時すでに業界には“マイケル・ダグラス”(『ウォール街』、『アントマン』シリーズなど)と、“マイク・ダグラス”(トーク番組司会者)が存在したため、彼は“マイケル・キートン”と名乗ることにした。
電話帳の話について尋ねられたキートンは「何かを見てたんだよ…それが電話帳だったかどうかは定かではないけどね」「たしか、『どうしよう、何か(芸名を)考えないと』って思って、そして『ああ、これはいいかも』って感じだったと思うよ」と当時を振り返った。
今後は「マイケル・キートン・ダグラス」と名乗りたい
しかし、「キートン」という名前は彼自身にもなじんでいたものの、今後の仕事では本名と従来の芸名を合わせた“マイケル・キートン・ダグラス”を使いたいと考えているそうだ。
当初キートンは今年初めに公開され、彼が監督と主演を務めたスリラー映画『Knox Goes Away(原題)』から新たな芸名を名乗り始める予定であったが、映画製作の多忙の中で「忘れてしまった」という。
「(当時)『ちょっと注意してほしいんだけど、僕のクレジットはマイケル・キートン・ダグラスになる予定だからね』って言ったんだ。でも完全に忘れちゃってね。彼らにその名前を映画に導入するための時間を十分に与え損なったんだ。でも今後は実現するよ」とキートンは説明。
『ビートルジュース』の続編となる最新作『ビートルジュース ビートルジュース』では“マイケル・キートン”とクレジットされているが、未来の作品では新たな芸名を使用する意向を強調した。
マイケル・(ダグラス・)キートンの俳優ヒストリー
7人兄弟の末っ子であったキートンは、ピッツバーグ郊外で幼少期を過ごし、「末っ子だとすでに観客がいるから、いつも人を楽しませていた」という。
ケント州立大学(オハイオ州)を中退し、本格的に演技を始めたキートンはアルバイトをこなしながら数年を過ごし、1979年のシットコム「Working Stiffs(原題)」でブレイクするもシーズン1で打ち切りに。しかしその後は『ラブ IN ニューヨーク』(82年)や、『ミスター・マム』(83年)などの映画でコメディ俳優としての地位を確立し、『ビートルジュース』(88年)や『バットマン』(89年)の出演でスターダムをのし上がった。
キートンは2014年には『バードマン』でアカデミー主演男優賞にノミネートされたほか、Huluのドラマシリーズ「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」(21年)で医師役を演じ、エミー賞、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合賞を受賞している。
彼の“マイケル・キートン”時代の終盤を飾ることになるであろう『ビートルジュース ビートルジュース』は9月27日(金)に日本公開。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。