映画『ザ・バイクライダーズ』より場面写真が複数解禁。
11月29日(金)、オースティン・バトラーとトム・ハーディの初共演作『ザ・バイクライダーズ』が日本公開となる。この度、今作より場面写真6枚が解禁となった。本作は、アメリカの写真家ダニー・ライオンが、60年代シカゴに実在したバイク集団“アウトローズ・モータサイクル・クラブ” の日常を米写真家ダニー・ライオンが描写した写真集「The Bikeriders」(1968年初版)にインスパイアされた映画作品だ。
『ザ・バイクライダーズ』あらすじ
1965年アメリカ・シカゴ。不良とは無縁の生活を送っていたキャシー(ジョディ・カマー)が、出会いから5週間で結婚を決めた男は、喧嘩っ早くて無口なバイク乗りベニー(オースティン・バトラー)だった。
地元の荒くれ者たちを仕切るジョニー(トム・ハーディ)の側近でありながら、群れを嫌い、狂気的な一面を持つベニーの存在は異彩を放っていた。バイカーが集まるジョニーの一味は、やがて“ヴァンダルズ”という名のモーターサイクルクラブへと発展するが、クラブの噂は瞬く間に広がり、各所に支部が立ち上がるほど急激な拡大を遂げていく。その結果、クラブ内は治安悪化に陥り、敵対クラブとの抗争が勃発。ジョニーは、自分が立ち上げたクラブがコントロール不能な状態であることに苦悩していた。
一方、バイクと暴力に明け暮れるベニーの危うさにキャシーは不安を抱え、ベニーは自分を束縛しようとするキャシーとの将来に葛藤していた。そんななか、暴走が止まらない“ヴァンダルズ”で最悪の事態が起こってしまう…。
A・バトラー × T・ハーディが初共演!
今作で初共演を果たしたのは、『エルヴィス』(2022年)、『デューン 砂の惑星PART2』(24年)など大作への出演が連続し、人気沸騰中のオースティン・バトラーと、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15年)、『ヴェノム』シリーズなどでコンスタントに活躍するトム・ハーディ。バトラーがヴァンダルズで異彩を放つベニー役、ハーディがヴァンダルズのリーダーのジョニーを演じた。
さらに『最後の決闘裁判』(21年)などのジョディ・カマーがベニーのパートナーであるキャシー役を、『シェイプ・オブ・ウォーター』などのマイケル・シャノンがヴァンダルズのメンバー・ジブコ役を、『チャレンジャーズ』(24年)などのマイク・ファイストが彼らを取材する写真家ダニー役、「ウォーキング・デッド」シリーズのノーマン・リーダスが放浪のバイカー・ソニー役を演じ、盤石な布陣だ。
今回解禁となった場面写真の数々は、“ヴァンダルズ“を率いるジョニーと、群れを嫌いながらもジョニーに惹かれ、ヴァンダルズにすべてを捧げるベニーが、ふたりだけの時間に見せるリラックスした表情がわかるカットや、バイクで疾走する“ヴァンダルズ“を捉えたカットなど、本編への期待を持たせる。
ニコルズ監督の描いた「男性的なアイデンティティ」の探求
本作の監督・脚本を務めたのは、『テイク・シェルター』(2011年)、『ラビング 愛という名前のふたり』(16年)のジェフ・ニコルズ。監督は今作で「私たちのアイデンティティの探求」を描いたと語る。
「アメリカ的な、男性的なアイデンティティを描いているのだが、そのような観点で考えるだけでは、もっと大きなアイデアを見逃してしまう」「私たちは皆、自分自身のアイデンティティを見つけ、築こうと必死になっている。これは今、私たちの社会に働いている最も大きな原動力のひとつだと思う」と人々の心理を分析する監督は、「人々はもはや、単に仕事や出身大学で自分自身を定義することはない。性別、人種、文化、歴史に目を向けることで、より深く、より意味のあるアイデンティティを見出そうとしているのだ」「ユニークなアイデンティティを求めるあまり、私たちはしばしば自分自身を定義する手助けをしてくれる集団に目を向けるということだ」と語った。
さらに監督は「所属したいと思うのは人間の本性だが、所属するグループがユニークであればあるほど、その思いはさらに強くなる」「より特殊なグループであればあるほど、アイデンティティはより明確になる。ある場合には、これは私たちの人生にとって素晴らしく力強いものとなるが、一方で、ひどく破壊的な場合もある。『ザ・バイクライダーズ』はその両方を象徴している」と、集団が与える安心感と危険性が本作で描かれることを説明している。
60年代アメリカを舞台に、バイクを愛するアウトローたちの居場所(クラブ)の変容が描かれる『ザ・バイクライダーズ』は、11月29日(金)日本公開。
『ザ・バイクライダーズ』作品情報
タイトル:『ザ・バイクライダーズ』
原題:『THE BIKERIDERS』
監督・脚本:ジェフ・ニコルズ『テイク・シェルター』
出演:オースティン・バトラー、ジョディ・カマー、トム・ハーディ、マイケル・シャノン、マイク・フェイスト、ノーマン・リーダス
2023年|アメリカ|シネマスコープ|116分|カラー|英語|5.1ch|字幕翻訳:松浦美奈|映倫区分:G
配給:パルコ ユニバーサル映画
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公式サイト:https://www.universalpictures.jp/micro/the-bikeriders
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フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。