映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』のNYプレミアが開催された。
最新作のNYプレミアに豪華スタッフ&キャストが登場
12月6日(金)より日本公開となる映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』は、日本でもヒットした映画『ワンダー 君は太陽』から続く、新たな物語。2年の延期を経て10月4日(金)より北米公開となることを記念して、日本時間9月27日(金)にNYプレミアが開催された。
ニューヨークのDGAシアターで開催された今回のプレミアには、ヘレン・ミレン、アリエラ・グレイザー、オーランド・シュワート、ブライス・ガイザーら出演陣のほか、マーク・フォースター監督、今作の製作総指揮も務めた原作者R.J.パラシオ、製作総指揮兼脚本家のマーク・ボムバックらスタッフ陣も登壇した。プレ・レセプションには彼らだけでなくダスティン・ホフマン、ジョン・コルベット、クリストファー・ロイドら著名人も登場したという。
原作者も胸を張って送り出す!
前作「ワンダー」(ほるぷ出版)の著者であり本作の原作者であるR.J.パラシオは、「映画化するにあたりマーク・フォースター監督が加わり、彼は撮影や照明に芸術性をもたらし、映画ではもうあまり見られないような壮大でありながらとてもやさしく美しい質感に仕上げてくれました。この映画化には本当に感激しています」と映画化に大満足している様子。
ヘレン・ミレンについても「どんな映画に出演しても間違いありません。だから彼女と契約した瞬間、『よし、これで本当に特別なものになる』と確信しました」と太鼓判を押した。
ヘレン・ミレン「今が公開にふさわしい時期」
そんなヘレン・ミレンは、ドルチェ&ガッバーナ(24年春コレクション)の黒のチュールドレスをまとって登場。
当初2022年に公開予定だったが公開延期となった本作について「とてもエキサイティングでした。この映画をつくったのは4年ほど前ですが、いろいろなことがあり公開がストップしていました。でも、私たちはみんな、今がこの特別な映画の公開にふさわしい時期だと感じています」と改めてふさわしいタイミングに公開されると熱弁。「和解、友情、勇気、仲間のために立ち上がることについて描くこの映画が、こうしてこのニューヨークで公開されることに感激しています」と、感謝の気持ちを述べた。
さらに「私が演じた(ジュリアンの)祖母は、現在とても人生がうまくいっていますが、若い頃は困難な時期も過ごしていたんです」とその背景を語ったミレンは今作を「贖罪と優しさの大切さについて描かれたすばらしい物語」であると紹介。「(自身が演じた祖母は)いじめっ子で不愉快な人間であるがゆえに学校を退学になった孫に、自身の過去の話をし、仲間をサポートすることがいかに大切かを彼に理解させようとするんです」と本作のテーマと自身の役目について説明した。
問題児役ブライス・ガイザー「ヘレンはとてもすばらしい」
ブライス・ガイザーは前作から問題児ジュリアン役で続投。
カイザーは「この作品は『ワンダー 君は太陽』に続く物語。ジュリアンは学校から締め出されますが、そこから何も学んでいないんです。いじめっ子が登場する多くの映画のように彼は謝罪して終わったんですけどね…」と語り、「彼がこの作品でどうなるのか見届けてほしいです」とその先に期待を持たせる。
ヘレン・ミレンとガイザーは初共演。ミレンについて「撮影の準備をしながら『クィーン』(※)を観ましたが、正直なところ彼女に会うのはとても緊張しました。ですが、自分をもっと良い役者に育ててくれるのではと考えていたので、彼女から学べることはすべて学びました。ヘレンはとてもすばらしいです!」と、リスペクトの気持ちを示した。
※:2006年の映画。エリザベス女王を演じたミレンは米アカデミー賞で主演女優賞を受賞した。
『ワンダー 君は太陽』の血を継いだエモーショナルな次章『ホワイトバード はじまりのワンダー』は12月6日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー。
『ホワイトバード はじまりのワンダー』作品情報
<STORY>
いじめによって学校を退学処分になったジュリアンは、自分の居場所を見失っていた。そんな中、ジュリアンの祖母のサラがパリから訪ねて来る。あの経験で学んだことは、「人に意地悪もやさしくもしないただ普通に接することだ」と孫の口から聞いたサラは、「あなたのために話すべきね」と自らの少女時代を明かす。
時は1942年、ナチス占領下のフランスで、ユダヤ人であるサラと彼女の両親に危険が近づいていた。サラの学校にナチスが押し寄せ、ユダヤ人生徒を連行するが、サラは同じクラスのジュリアンに助けられ、彼の家の納屋に匿われることになる。クラスでいじめられていたジュリアンに何の関心も払わず、名前すら知らなかったサラを、ジュリアンと彼の両親は命がけで守ってくれる。日に日に二人の絆が深まる中、終戦が近いというニュースが流れるのだが…。
タイトル:『ホワイトバード はじまりのワンダー』
原題:『White Bird』
監督:マーク・フォースター(『ネバーランド』『オットーという男』)
脚本:マーク・ボムバック、R.J.パラシオ
出演:アリエラ・グレイザー、オーランド・シュワート、ブライス・ガイザー、ジリアン・アンダーソン、ヘレン・ミレン
2024年|アメリカ|英語・仏語|121分|カラー|スコープ|5.1ch|字幕翻訳:稲田嵯裕里|映倫区分:G
配給:キノフィルムズ
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公式サイト:https://whitebird-movie.jp
X:@whitebird_movie
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。