映画『イマジナリー』でマルチな才能を発揮する俳優、ディワンダ・ワイズに注目。
『M3GAN/ミーガン』『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』など、ホラー映画を中心に次々と斬新な作品を生み出している、敏腕プロデューサーのジェイソン・ブラム率いるブラムハウス・プロダクションズと、『ソウ』『ハンガー・ゲーム』シリーズなどを手掛けるライオンズゲートがタッグを組んだ映画『イマジナリー』。可愛らしいテディベアと友情をはぐくむ少女と家族の周囲で巻き起こる、不可解な現象と想像を絶する恐怖を描き全米を震撼させた話題作が、11月8日(金)より日本公開となる。
ディワンダ・ワイズのマルチな才能に注目
可愛らしいテディベアの周りで起こる怪奇現象に巻き込まれる家族を描いた本作。その脅威から娘たちを守ろうとする母を演じたのは、映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(22年)で、クリス・プラット演じるオーウェンとともに恐竜と対峙する元軍人パイロットのケイラ役を熱演し、大きな注目を集めたディワンダ・ワイズだ。
彼女はこれまで「トワイライト・ゾーン」や「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」、「グッド・ワイフ」など数々のテレビドラマに出演し、2017年にはスパイク・リーが自身の1986年の同名映画をセルフリメイクしたNetflixシリーズ「シーズ・ガッタ・ハヴ・イット」で、自由奔放に生きるヒロインに抜擢され、その演技が高く評価された。
近年は脚本、製作にも活動の幅を広げており、本作でもプロデューサーを担っているなど、クリエイターとしても活躍している。
カギは「弱さの中に隠れていた最大の強さ」
そんな彼女が本作で演じるのは絵本作家のジェシカで、ミュージシャンの妻、夫の連れ子ふたりの継母という新たな役割に早く慣れようと奮闘している女性だ。彼女は毎晩見る悪夢に悩まされており、環境を変えるために幼い頃に暮らした家へと引っ越すのだが、次女のアリスが出会ったテディベアによって悪夢へと引き摺り込まれていくこととなる。
劇中で絵本作家のジェシカが描くのは、不気味で恐ろしい絵の数々。自身の悪夢と過去の体験から着想を得ているのだが、近年メンタルヘルスの啓蒙にも力を入れているワイズは本作の幼少期のトラウマが物語の根底にあり、心理的な要素が隠れている点にひかれたという。「ジェシカがぜい弱さの中に隠れていた最大の強さを見いだすところが好きだった。今までしがみついていたものや知っていると思っていたものを放棄することで自身や愛する人を救おうとするの」と撮影を振り返り、演じたジェシカへの愛着と尊敬を語る。
監督「(ディワンダは)カリスマ性と人を引き付ける魅力にあふれた女性」
「強い女性に育てられた」と語る監督のジェフ・ワドロウは、ジェシカ役に対して自身の母親同様に強さを持った俳優を熱望したそうで、「ディワンダ・ワイズはカリスマ性と人を引き付ける魅力にあふれた女性で、ぜい弱さと強さを併せ持っているし、頭が良くて洞察力が優れていて共感力も高い。ジェシカというキャラクターに彼女自身の要素をたくさん取り入れてくれたよ」と語り、彼女をキャスティングできたことに満足しているようだ。
プロデューサーのジェイソン・ブラムも監督に同調するように、「ディワンダにはぜい弱さと強さの両方を体現できる素晴らしい能力がある。ジェシカというキャラクターに深い感情と信ぴょう性をもたらしてくれたから、観客は彼女の物語に没入し共感することができる」と彼女への信頼を口にしている。
少女の無邪気な心が生み出した空想の友達が引き摺り込む悪夢を描いた『イマジナリー』。果たしてワイズ演じるジェシカは家族を守ることができるのか…。『イマジナリー』は11月8日(金)より日本公開。
『イマジナリー』作品情報
タイトル:『イマジナリー』
原題:IMAGINARY
製作:ジェイソン・ブラム(『M3GAN/ミーガン』、『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』ほか)、ジェフ・ワドロウ、p.g.a
監督:ジェフ・ワドロウ
脚本:ジェフ・ワドロウ、グレッグ・アーブ、ジェイソン・オレムランド
出演:ディワンダ・ワイズ、トム・ペイン、テーゲン・バーンズ、パイパー・ブラウン、ベロニカ・ファルコン、ベティ・バックリー、マシュー・サトーほか
日本公開:11月8日(金)全国公開
配給:東宝東和
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公式サイト:https://imaginary-movie.jp/
X:@IMAGINARY_JP
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。