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【ライブレポート 24.11.17】デュア・リパ(Dua Lipa)がさいたまスーパーアリーナをダンスフロアに「パーティーの準備はいい?」【セットリストあり】

(画像提供:ワーナー ミュージック) EVENTS/LIVE
(画像提供:ワーナー ミュージック)

デュア・リパ来日公演2日目のライブレポートが到着。(写真はオフィシャル写真が届き次第掲載。

デュア・リパ(Dua Lipa)が来日。「Radical Optimism Tour」(ラディカル・オプティミズム・ツアー)の一環として、さいたまスーパーアリーナにて2日間の日本公演を行った。今回は2日目となる2024年11月17日(日)公演の様子をライブレポートでお届けする。(取材/文:ヨダセア)

「Radical Optimism Tour」日本公演 DAY2 ライブレポート

14時頃に会場の様子を見に来ると、すでにグッズ販売には多くのファンが並び、会場周辺でもファンたちが交流をしていた。ミュージック・ビデオやアーティスト写真、さらには映画『バービー』に人魚のバービー役で登場した際などのデュアを意識した思い思いのコスチュームに身を包んだファンも散見され、熱いファンの愛を感じる。

開始前からスマートフォンのライトをつけて振るなど、盛り上げる気じゅうぶんのファンたちで埋まったアリーナ。BGMの音量が上がると、DJスクラッチのような音が会場を包み、腹を打つビートが会場を揺らしていく。

イントロで登場したデュア・リパは、さっそく大ヒットシングル「Training Season」を披露。ダンサーを引き連れてセンターステージに行進してくると、そのまま女帝のように担ぎ上げられるおなじみの演出を披露。ダンサーを踏みつけて腕立て伏せをさせるようなサディスティックな演出も挟みつつ楽曲を終えると、「TOKYO!!!」と叫び観客を煽った。

続く「One Kiss」ではしなやかで息の揃ったダンスを披露。彼女の象徴のひとつともいえる美しい長髪を振り乱して踊るブリッジパートも印象に残る。さらにそのまま「Illusion」へ。日本のアーティストCreepy Nutsとのコラボも記憶に新しいが、今回のツアーではコラボレーションではなく、2日ともオリジナル版の披露となった。

「パーティーの準備はいい?」

「1日どころか2日だよ、ありがとう!」と日本公演を2夜連続で行えたことを喜ぶと、「好きに楽しみながら、お互いに盛り上げあってね。パーティーの準備はいい!?」と会場を盛り上げ、最新アルバムの楽曲「End Of An Era」へ。アニメーションを背景に光と多幸感あふれるステージを展開した。中盤からラストサビにかけては原曲より広がりのあるドラマチックなアレンジが施され、大会場を美しく演出した。

大ヒット楽曲「Break My Heart」ではイントロから歓声が上がり、夜の街が映る映像も、噴射されたテープも赤く輝いた。

最新アルバムからの「Watcha Doing」では映像もアレンジもサイケな雰囲気に。観客の手拍子も求めながら、かなりロングなバージョンで披露された。

Levitating」は黒い背景に白い光が舞うような演出の前で歌い上げ、会場も「Yeah yeah yeah yeah yeah」と声を合わせる。曲が終わるとデュアはブラックホールに飲まれるように姿を消し、会場は暗転した。

新旧織り交ぜたセットリストで盛り上げる

DJスクラッチ音、ドラムス…コーラス、ピアノと音の数が徐々に増えて音楽を作っていくなか、画面では向こう側から「RADICL OPTIMISM」と書いてペロリと舐めるデュアの映像が映り、最新アルバムの楽曲「These Walls」へ。デュアがニコッと優しい笑顔を浮かべる場面もあった。

「エネルギーをありがとう、一緒に歌って踊ってくれてありがとう」「絶対忘れないよ」と感謝すると、デュアは2015年から彼女を支え続けるベーシストをはじめとするバンドメンバーたちを紹介。特別な思い入れのある1曲として、初期から歌っている「Be The One」を披露した。原曲よりも序盤を抑えて徐々に盛り上がっていくようなアレンジで、歌声が活かされるように感じた。

バイオリンの印象的なメロディが響くと、「Love Again」がミステリアスに会場を演出。一度音楽が止まると、デュアは会場を煽ってブロックごと、そして全体から声を出させ、ラストサビに向けてボルテージを上げた。

続く「Pretty Please」は途中からリミックス版に変化しスピードアップ。他のヒット曲の要素も散りばめたオリジナルトラックも絡めながら、ダンサーたちのソロパフォーマンスをフィーチャーした。

「幻覚」を意味する「Hallucinate」では、楽曲のイメージにもぴったりのチラチラ降る。

改めて会場にブロックごとに声を出させると怪しげなサウンドで会場を揺らす「New Rules」から「Electricity」へ。観客を一度座らせ、「3,2,1!」のカウントダウンで全員をジャンプさせる場面もあった。

優しく丁寧に歌い上げるような楽曲も

会場中のスマホライトが美しかったのは、「Cold Heart」。曲が終わっても、優しく揺れるライトとしっとりとしたコーラスの余韻が会場に浸透していた。

しっとりした空気のままピアノによるイントロから始まった「Anything For Love」。この曲では、そのまま他の楽器を入れずにピアノとデュアの声だけで歌い上げるアレンジに。一語一語を丁寧に紡ぐように歌いきったデュアは日本語で「ありがとうございます」と感謝し、ファンを歓喜させた。

ドラムスが最後の曲に向けてビートを刻み出し、デュアが今日はどうだった?と呼びかけると会場は歓声と拍手で応える。本編ラストの楽曲は「Happy for You」。カメラにウィンクして会場中の歓声を浴びるサービスも挟みつつ、画面には大空と虹が映り、デュアは風に吹かれるという壮大な演出で、本編の締めくくりにもふさわしいパフォーマンスとなった。

アンコールもヒット曲だらけ

アンコールではまず、登場するなり重厚なサウンドが鳴り響き、「Physical」を披露。「come on!」に応えるようにファンも腕を上げ、「Let’s get physical!」と叫び声を合わせた。

「なんて最高の夜なの、本当にありがとう」と感謝を告げたデュアは、「次の曲はある女性についてのものなの。彼女はいつでも笑顔で…」と“バービー”の話をすると、映画『バービー』の挿入歌としてもおなじみ「Dance The Night」を披露。“バービーカラー”ともいえるピンクでステージを包むと、そのままノンストップで「Don’t Start Now」へ。虹色のプリズムで包まれたような画面がゆらゆらと幻想的だった。

そして、ラストは大ヒットシングル「Houdini」。心地の良いビートに乗せ、最後まで迫力のある歌声を響かせたデュアはクールな背中を見せながら去って行った。

耳を震わせる声量、ダンサーとバンドメンバーとも調和の取れた堂々たるパフォーマンス、止まるところを知らず洗練されていくビジュアル…すべてがいまだに進化し続けていく、デュア・リパのこの先に、大いに期待し続けたい。

(ライブレポート以上/文:ヨダセア)

セットリスト Dua Lipa「Radical Optimism Tour」日本公演 2024年11月17日(日)さいたまスーパーアリーナ

1.Intro
2.Training Season
3.One Kiss
4.Illusion
5.End Of An Era
6.Break My Heart
7.Watcha Doing
8.Levitating
9.These Walls
10.Be The One
11.Love Again
12.Pretty Please
13.Pretty Please(Remix)
14.Hallucinate
15.New Rules
16.Electricity
17.Cold Heart
18.Anything For Love
19.Happy for You
<アンコール>
20.Physical
21.Dance The Night
22.Don’t Start Now
23.Houdini

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