映画『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』を作った監督の思いに迫る。
アカデミー賞®︎受賞俳優ケイシー・アフレック主演、ビル・ポーラッド監督『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』が、2025年1月31日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開となる。この度、メイキング写真がポーラッド監督の言葉と併せて解禁となった。
本作『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』は、実在の兄弟デュオ「ドニー&ジョー・エマーソン」が辿った驚くべき実話をもとに、『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』(14年)以来、8年ぶりにビル・ポーラッドが監督・脚本を務めた長編作。第79回ヴェネチア国際映画祭でワールドプレミア上映されると、「静かな感動を呼ぶ極上のドラマ」(Los Angeles Times)、「俳優たちの見事なアンサンブル」(TIME)などと高評価を受け、大手映画レビューサイトRotten Tomatoes(ロッテントマト)においても批評家支持率90%を記録した。
敏腕プロデューサー/監督であるビル・ポーラッド
1987年に制作会社リバー・ロード・エンターテインメントを創設し、現在も同社の最高経営責任者を務めるビル・ポーラッド(1955年11月30日生まれ)は、プロデューサー、映画監督、脚本家として多彩な才能を発揮してきた。製作総指揮・プロデューサーとして、アカデミー賞受賞『ブロークバック・マウンテン』(2005年)、『イントゥ・ザ・ワイルド』(07年)、『ツリー・オブ・ライフ』(11年)、『それでも夜は明ける』(13年)、『アメリカン・ユートピア』(20年)といった、賞レースにも称えられた数々の名作に携わってきた人物だ。
一方で映画監督としてもその能力を発揮。「Old Explorers(原題)」(1990年)で監督デビューすると、⻑編2作目『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』ではブライアン・ウィルソン(ザ・ビーチ・ボーイズ)の半生を映画化し、ゴールデングローブ賞2部門にノミネートされた。今回の『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』は8年ぶりにポーラッド監督が手がけた長編3作目。約30年の時を経て脚光を浴びたアルバム「Dreamin’Wild」の裏に隠された家族の物語を、自ら脚本も手がけて映画化した。
映画化の経緯は?
映画化の経緯について監督は、アカデミー賞受賞作『グリーンブック』でプロデューサーを務めたジム・バークに本企画とともに「音楽を聴いて欲しい」と話を持ちかけられたと明かしている。
ドニー&ジョー・エマーソンの楽曲を聴くや、音楽が持つ力に突き動かされて監督を引き受けたと明かす監督は、さらに「この映画には、静かなシンプルさがあります。信念と家族、罪悪感、責任とは何かを掘り下げながらも、最終的には“癒し”について描きます。今、この世界は癒しを必要としています。だからこそ、私はこの物語に心惹かれたのだと思います」と、作品で描かれる普遍的なテーマについて魅力を語っている。
音楽映画であり、上質なヒューマンドラマでもある映画『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』は2025年1月31日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。監督の心を突き動かしたドラマと音楽にぜひ浸っていただきたい。
作品情報
<STORY>
1979年、ワシントン州の田舎町でレコーディングされた1枚のアルバム「Dreamin’ Wild」。10代のドニーは兄とデュオを結成し、父が建てたスタジオで数々の楽曲を生み出した。情熱を注ぎ込んで作った音楽だったが、世間からは見向きもされず、夢に手が届くことはなかった。
それから約30年後…。ドニーは、コレクターにより発見されたアルバムが再評価され、“埋もれた傑作”として人気を博していることを知る。しかし、思いがけない成功は、目を背けてきた過去や感情を呼び起こし…。
タイトル:『ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた』
原題:Dreamin’ Wild
監督・脚本・製作:ビル・ポーラッド(『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』)
出演:ケイシー・アフレック、ノア・ジュプ、ズーイー・デシャネル、ウォルトン・ゴギンズ 、ボー・ブリッジス
2022年|アメリカ|カラー|2.35:1|5.1ch|111分|G|英語
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配給・宣伝:SUNDAE
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。