映画界に衝撃が走る深刻な訴訟が持ち上がり、その行方に注目が集まっている。
ブレイク・ライブリーが明かした撮影現場での被害
ブレイク・ライブリー(37)が、映画『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』で共演兼監督を務めたジャスティン・バルドーニ(40)を相手取り、性的嫌がらせの疑いで提訴した。訴状によると、バルドーニは撮影現場でライブリーに対して不適切な行為を行っただけでなく、その後彼女の評判を傷つけるための中傷キャンペーンを展開したとされている。
ロサンゼルスの法律事務所パートナーであるグレゴリー・ドール氏は、この訴訟が調停で解決されない場合、裁判に発展する可能性が高いと分析している。「特に本件のように当事者間で感情的な対立がある場合、証拠開示手続きで新たな事実が明らかになるにつれ、原告側の怒りが増幅される可能性がある」と指摘している。
両陣営の主張と今後の展開
バルドーニ側の弁護士であるブライアン・フリードマン氏は、ライブリーの訴えを「虚偽であり、悪意のある中傷」と全面的に否定。さらに、撮影中のライブリーの問題行動が映画の興行成績に悪影響を与えたと反論している。
一方のライブリーはニューヨーク・タイムズ誌に対し、「この法的措置が、不正行為を告発する人々への報復的な妨害行為の実態を明らかにし、同様の被害を防ぐことにつながれば」と、提訴の意図を説明している。
カリフォルニア州公民権局は60日以内に調査実施の判断を下す予定だ。ドール氏によれば、バルドーニ側からライブリーへの反訴も確実視されており、ハリウッドを揺るがすこの訴訟の今後の展開に、映画界全体が注目している。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。