2025年1月、米ロサンゼルスを襲った壊滅的な山火事は広域にわたって甚大な被害をもたらした。そんな中、多くのセレブたちが支援に動き、称賛の声があがる一方で、激しい批判に晒されるセレブもいた。
今回は災害復興の中、善意で行動しているはずなのに、なぜかバッシングされてしまったセレブ5人を取り上げる。
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レオナルド・ディカプリオ ― 「気候戦士」から「偽善者」へ?
レオナルド・ディカプリオは、ロサンゼルスの山火事の復興支援のために100万ドル(約1億5000万円)を寄付したことを発表し称賛を受けたが、一方で彼は火災発生直後に被災地を離れていた。
レオナルド・ディカプリオは、山火事発生直後に26歳のモデルの恋人ヴィットリア・チェレッティと一緒にプライベートジェットでロサンゼルスを離れ、メキシコのカボ・サン・ルカスへ向かったことが報じられた。この行動は、「環境保護を訴えながらも、炭素排出量の多い移動手段を利用する」という矛盾として批判された。
Leonardo DiCaprio, an environmentalist and actor who heads to Mexico on a private jet after the California fire. pic.twitter.com/F5UBRBzGIE
— 책쪼아먹는참새?♀️ (@iiibbbbbiii) January 13, 2025
一部のSNSユーザーは、「彼の行動は気候変動への真剣な取り組みを偽るものであり、偽善的だ」と非難。「自分だけが特権的な立場から被害を逃れている」「(被災者と)同じ立場で支援する姿勢が見えない」などの不満も寄せられた。
ディカプリオの寄付は間違いなく被災地にとって大きな支援となったはずだが、彼の行動の一貫性が疑問視され、せっかくの支援活動全体が複雑な評価を受ける結果となってしまったようだ。
キム・カーダシアン ― 商業優先の「空気を読まない」行動
人気リアリティスターであり事業家でもあるキム・カーダシアン。自身も今回の山火事で自宅からの避難を余儀なくされる中、ロサンゼルス消防局財団に寄付。さらに大量の衣服や生活必需品を被災者のために寄付した。
しかし一方で、キムは火災発生直後の1月9日、自身の下着ブランド「SKIMS」の冬のセールをインスタグラムで告知したことで大炎上。「今年最初の大イベントで、お気に入りのSKIMSコレクションが最大50%オフ、アラームを設定してショッピングをお楽しみください」という投稿に「タイミングが悪すぎる」「恐ろしい火事の最中にまだお金を稼ごうとしている」といった批判が相次いだ。
寄付の表明もこうした批判を鎮めるための“火消し”との見方もあるようだ。
ヘンリー王子&メーガン妃 ― 「災害ツーリスト」の烙印
ヘンリー王子とメーガン・マークルは、2025年1月にロサンゼルスで発生した山火事の被災者を支援するため、避難所やフードバンクを訪問。また、自宅を開放して避難を余儀なくされた友人たちを受け入れるなどの行動を取った。しかし、こうした善意の行動にもかかわらず、一部の評論家や市民からは「災害ツーリスト」「PR目的」などと非難される事態に発展した。
ヘンリー王子とメーガンは、被災地の避難所やフードバンクで被災者やファーストレスポンダーと交流する様子をメディアに公開。これに対して一部の批評家は、彼らの行動を「支援ではなく写真撮影のため」と見なした。
Family Ties star Justine Bateman labels Meghan Markle and Prince Harry ‘disaster tourists’ and says their appearance at a food bank to meet with LA fire victims was a ‘photo op’ https://t.co/J274kV9Zty pic.twitter.com/8TRYb28k9h
— Daily Mail US (@DailyMail) January 13, 2025
TVパーソナリティのケリー・オズボーンは、「他人の苦しみを利用して自分を宣伝するのは間違っている」とSNSで発言。「支援するのは良いことだが、それをアピールするために写真を撮るべきではない」と批判し、多くのフォロワーから支持を集めた。
家庭崩壊問題やメディアとの対立で注目を集めるヘンリー&メーガン夫妻にとって、この支援活動は「ポジティブな報道を引き出すための計算された行動」とみる意見もあった。特に「Netflixのドキュメンタリーシリーズのプロモーションの一環ではないか」との疑念も広がった。
マンディ・ムーア ― 被害を受けたのに巻き起こる逆風
マンディ・ムーアは、ロサンゼルスの山火事で自身の家族も大きな被害を受けた中で、義理の兄弟であるグリフとキットの家が全焼したことを受け、支援を募るためにGoFundMeページを自身のSNSで共有した。このページは当初6万ドルの目標額を掲げていたが、多くの支援が集まり17万6,000ドル以上を達成した。
しかしこの行動について、SNS上では「自身の資産で解決すべきだ」という批判が巻き起こった。批判者の多くは、マンディの資産についての情報をネット上で検索し、彼女の推定資産が1,400万ドル(約21億円)とされるデータを引用して、「自分で支援できる十分な財産があるはずだ」「セレブが一般人に寄付を求めるのはおかしい」という声を上げた。
こうした批判に対してマンディ・ムーアは強い口調で反論。「私たちが家族を助けているのかどうかを疑ったり、Googleが出した私たちの推定資産額を根拠にするのは、助けにもならないし、共感的でもありません。もちろん、私たちは助けています……私はただ、人々が『どうやって彼らを助けられるか』と尋ねてきたので、それを共有しているだけです。私たちも火災で人生のほとんどを失いました。どうぞご親切に失せてください。誰もあなたに何かを強制しているわけではありません」と述べた。
しかしこの反論後も炎上は続いた。一部のフォロワーからは「正当な理由があるなら、最初から説明すべきだった」「言い訳をせず、行動で示すべき」といった批判がさらに寄せられる結果となった。
セレブによる支援の難しさ
一般市民が避難生活を余儀なくされる中、セレブの支援活動は善意であっても、彼らの特権的な立場が目立つことで、誤解や反感を招きやすい。批判の多くは、実際の支援内容よりも、行動の見せ方や伝え方に向けられている点も見逃せない。
セレブが批判を避けるためには、支援の透明性を高めることや、個人の行動よりも専門機関を通じた支援に注力することも一考の価値があるだろう。
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