人気歌手デュア・リパが、チリの首都サンティアゴで滞在中の高級ホテル「リッツ・カールトン」にて、ファンによる侵入事件に巻き込まれた。
報道によると、一部のファンが彼女の部屋の前で待ち伏せしているのが発見されたこの事件を受け、デュア側はセキュリティの緊急見直しを行う事態となったという。
宿泊フロアに侵入
デュア・リパは、南米での広告撮影のためにチリを訪問していた。事件当時、ファンは彼女の宿泊フロアに侵入。さらにエレベーター付近でも待機していたことが明らかになった。
ホテル内の混乱により、セキュリティスタッフは再度の厳重なチェックを余儀なくされた。デュアはこの状況を受けて「ホテル内での写真撮影には応じない」と発表した。
デュア・リパは3月からスタジアムツアーを再開する予定だが、こうした事件を踏まえ、ツアー中のセキュリティ対策も強化が必要だろう。
デュアは今回の事件について「私はチリが大好き。これからも訪問を楽しみにしている」とポジティブなメッセージを残しており、ファンに対しても冷静な対応を見せた。
繰り返されるセレブとファンとのトラブル
セレブとファンの距離感が問題となるのはデュアに限ったことではない。過去には、以下のような有名人も同様の事件に見舞われている。
ジャスティン・ビーバー(2013年)
2013年5月5日、ジャスティン・ビーバーはドバイのThe Sevens Stadiumでコンサートを開催。公演中、ジャスティンがピアノを演奏している最中に、若い男性ファンがステージに乱入し、彼に接触を試みた。セキュリティが即座に対応し、ファンを取り押さえたが、その過程でピアノがステージから倒れ破損する事態となった。ジャスティンは一時的にステージを離れたが、数分後に戻り、コンサートを続行した。
また同年11月3日には、ブラジル・リオデジャネイロでの「Believe」ツアー公演中、楽曲「Boyfriend」のパフォーマンス中に、上半身裸の男性ファンがステージに乱入し、背後からジャスティン・ビーバーに抱きつくという出来事があった。このファンはすぐにセキュリティによってステージから引き離され、ジャスティンは事なきを得た。
ビヨンセ(2013年)
2013年9月15日、ブラジルのサンパウロでの公演中、ステージ前方で観客と交流していたビヨンセに対し、上半身裸の男性ファンが彼女の腰をつかみ、ステージから引きずり降ろそうとする事件が発生。セキュリティが即座に対応し、ビヨンセはすぐにステージに戻り、パフォーマンスを続けた。彼女の対応はプロフェッショナリズムと冷静さを示すものとして評価された。
ジジ・ハディッド(2016年)
2016年9月21日、ミラノ・ファッションウィーク中、モデルのジジ・ハディッドが男性に突然背後から抱きつかれ、持ち上げられる事件が発生した。加害者は、セレブリティへのいたずら行為で知られるウクライナ人のヴィタリ・セディウクだった。ジジは即座に反応し、肘打ちでセディウクの顔を打ちつけ、彼をその場から退散させた。ジジの迅速で毅然とした対応が称賛された。
キム・カーダシアン(2016年)
2016年10月2日、パリの高級ホテルで開催されたファッションウィーク中、キム・カーダシアンは武装した男たちに襲われ、多額の宝飾品を奪われる事件が発生した。侵入者はホテルの警備員を脅して鍵を奪い、部屋に侵入。キムは縛られた状態で監禁され、一時命の危険にさらされた。この事件はセレブリティのセキュリティに関する意識を大きく変えるきっかけとなった。
事件について語るキム・カーダシアン
マイリー・サイラス(2019年)
2019年6月2日、スペイン・バルセロナで開催されたプリマヴェーラ・サウンド・ミュージックフェスティバル中、マイリー・サイラスが当時の夫リアム・ヘムズワースと一緒にホテルを出た際、男性ファンが彼女の髪を強引に掴み、無理やりキスを試みた。セキュリティが素早く介入し、ヘムズワースはサイラスを守るようにして車に向かい避難させた。この事件後、マイリ―は「彼女が何を着ていようと、処女であろうと、5人の人と付き合っていようと、夫と一緒にいようと、彼女の同意なしに触れられることは許されない。彼女が裸であってもそれは同じ」と怒りをあらわにした。
ブリトニー・スピアーズ
2009年5月2日、「Circus」ツアー、コネチカット州アンカスビルでの公演中でのこと。ブリトニー・スピアーズのパフォーマンス中、20歳の男性がセキュリティを突破してステージに乱入。セキュリティスタッフとバックダンサーが即座に対応し、ブリトニーへの接触を防いだ。男は治安妨害と警察の業務妨害の容疑で逮捕された。
また2017年8月9日にも事件は起きた。ブリトニーのラスベガス「Piece of Me」常設公演中、37歳の男性がステージに乱入。男はカートホイール(側転)を披露した後、セキュリティとバックダンサーに取り押さえられた。ブリトニーはセキュリティによって安全のためステージ外に誘導された。男は不法侵入の容疑で逮捕された。
難しい「適切な距離感」
こうした事件は、セレブリティが直面するリスクを再認識させるものだ。特に海外でのイベントや公演中、適切なセキュリティ体制を整えることが急務となっている。
一方で、ファンとの交流を完全に断ち切ることもまた、アーティストとしての魅力や活動の本質に反する。セレブリティとファンの双方が安全でありながら、感動やつながりを共有できる「適切な距離感」をいかに保つかが、今後の重要な課題となるだろう。
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