クリスティン・デイヴィス、「無理やり脱がされた」体験を衝撃告白 ー 『セックス・アンド・ザ・シティ』での“屈辱のシーン”

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クリスティン・デイヴィス Tinseltown / Shutterstock.com
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ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』でシャーロット・ヨークを演じた俳優、クリスティン・デイヴィス(60)が、自身のポッドキャスト『Are You a Charlotte?』にて、過去の撮影で受けたプレッシャーや不快な体験を赤裸々に語った。

 

レストランで脱がされた

問題のシーンは、シーズン5の第1話に登場するもので、彼女がトップレスになる場面だったという。「マイケル・パトリック・キング(ショーランナー)が無理やりやらせた」と語り、「やりたくなかったけれど、彼は“きっと大丈夫だ、素晴らしいものになる”と何度も言ってきた」と当時の状況を振り返った。

クリスティン・デイヴィスは、「撮影はレストランで行われ、人がたくさんいた。とてもストレスが大きかった」と明かし、「本当に屈辱的だった」と語った。

彼女は当時のショーランナーに強く抗議することはできなかったが、今となってはある程度受け入れている様子で、「まあ、彼もわかってると思う。もういいのよ」と、少し笑いながら付け加えた。

 

葉巻を吸いながら見るスタッフたち

また、シーズン6でユダヤ教への改宗を描いたエピソードで、シャーロットがミクヴァー(ユダヤ教の儀式用の沐浴)に入る完全なヌードシーンも「撮影が難しかった」と明かす。このシーンは精神的・宗教的な意味合いを持ち、「性的ではなかったからこそ、まだやりやすかった」と振り返った。

しかし、撮影現場の環境には問題があった。「監督や撮影監督、そして“ビデオ・ビレッジ”のスタッフたちが、アシスタントディレクターの許可のもと、カメラの死角で葉巻を吸いながら撮影を見ていた」という。彼女は「集中したいのに、そうした視線の中で自己意識が強くなってしまう」とし、アシスタントディレクターに「彼らをどかしてほしい」と訴えた。

「理論的には私に力があるように見えるかもしれない。でも実際には、現場の空気を壊す“嫌なやつ”にならないと、自分を守れなかった」と語っている。

 

数々の不快な体験

クリスティン・デイヴィスは今回のポッドキャスト以外でも、ドラマ制作時に感じた「守られていない感覚」について複数回語っている。

2025年2月の『People』誌のインタビューでは、「撮影中にあまりに不安を感じ、深夜2時にロサンゼルスのマネージャーに電話するため、ドレッシングルームに隠れたことがある」と告白している。これは、現場で何かしら不適切な要請があったことを暗示している。

さらに今回のポッドキャストでは、「現場に誰もいなくなった後、特定の監督が残り、“もう少し何かを撮ろう”と誘ってきたことがあった」とも述べている。

また、デイヴィスはシーズン6に登場する、夫役のエヴァン・ハンドラーと共に食中毒で倒れるコメディシーンについても「本当に嫌だった」と語った。「なぜこんなことをやらされるのか理解できなかった」とし、脚本家にカットを直訴したことも明かしている。

 

現場の空気に逆らうということ

一連の発言から浮かび上がるのは、「自分を守るために声を上げること」が、業界内でいかに難しかったかという現実である。演出や脚本に対する疑問や抵抗は、“プロ意識が足りない”というレッテルを貼られかねない雰囲気があり、俳優であっても沈黙を強いられる構造があったようだ。

それでもデイヴィスは、「結果的にはやってよかったと思えるシーンもある」と前向きに語っている。一方で、「もっと守られていれば、あの場面はもっと違う形で演じられたかもしれない」と、本来あるべき環境への思いもにじませた。

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