米国の人気テレビドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』でシャーロット・ヨーク役を務めた女優クリスティン・デイヴィスが、自身のポッドキャスト番組「Are You A Charlotte?」で、撮影現場に存在した“奇妙でカルト的なルール”について赤裸々に語った。
彼女によると、番組初期には明確な規則はほとんど存在しなかったが、シリーズが進むにつれて次第に不可解なルールが増えていったという。
たとえば、シュシュやバナナクリップの使用は禁止。女性がよく履く肌色のストッキングやタイツも原則NGで、代わりに目の粗い「網タイツ」だけが認められていたというファッション上の厳しい規定があった。また、タイツの中でも「ダブルフィッシュネット」や「ヌードカラーのダブルフィッシュネット」が特に好まれたといい、衣装には細かなこだわりが存在した。
靴に関してもルールが厳格で、「ヒールの高さ問題」と呼ばれるような状況もあり、登場人物たちは異常に高いヒールを履かされていた。デイヴィス自身は最初、その高さに適応するのに苦労したというが、共演のサラ・ジェシカ・パーカーが難なく履きこなしていたため、自分も彼女に見劣りしないよう努力しなければならなかったと振り返る。
さらに、衣装の多くは高級ブランドからのレンタルだったが、番組のイメージやスタイリングの方針により、使用が許されるブランドと避けるべきブランドがあらかじめリスト化されていたという。
下着に関しても指定があり、コサベラのGストリングしか認められなかった。また、コートであっても保温性などの機能性は重視されず、あくまでファッション性が優先された。
性的なシーンで感じたストレス
こうしたファッションのルールだけでなく、性的なシーンの撮影についても、現在では考えられないような過酷な状況があった。当時はまだ、性的なシーンの撮影を安全かつ配慮のある形で行うための専門職である「インティマシー・コーディネーター」も存在しておらず、俳優たちは自らの身を守るしかなかった。
ヌードシーンについては特に強い不安を感じていたと語っており、シーズン5の冒頭では、レストランという公共の場で上半身を露出するシーンがあり、ショーランナーのマイケル・パトリック・キングから「大丈夫だ」と説得されながらも、彼女は多くのストレスを抱えていたという。撮影現場には多くの人が居合わせており、彼女にとっては極めて不快な状況だった。
また、別のシーンではユダヤ教の伝統であるミクヴェ(浄化の儀式)を描くために全裸になる場面があったが、宗教的・精神的な意味合いが強かったため、こちらの方が精神的には耐えやすかったと述べている。しかしながら、撮影現場ではスタッフが葉巻を吸いながら見守るなど、繊細な演技にふさわしくない環境であったと批判している。
デイヴィスは、どんなに人気シリーズであっても、俳優が自らの身を守るには強い意志が必要だったことを強調した。また、彼女は番組内で、フランスチーズを食べたシャーロットとハリーが食中毒になり、トイレの床で倒れるというストーリーラインに対しても不快感を抱いていたことを明かした。作中の笑いを誘う意図には共感できず、脚本家に対してこのエピソードを削除してほしいと直訴したほどであったという。
このように、華やかな衣装や恋愛模様の裏には、俳優たちが直面していた数々の制約とプレッシャーが存在していた。クリスティン・デイヴィスの告白は、あの時代に女性俳優が置かれていた厳しい現実を改めて浮き彫りにしている。

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