グレタ・ガーウィグ監督とNetflixが手がける新作映画『The Magician’s Nephew』において、オスカー女優メリル・ストリープが“アスラン”役で出演交渉中であるとDeadlineが報じた。この作品は、英国の作家C.S.ルイスによる名作ファンタジー小説『ナルニア国物語』シリーズを原作とする映画で、子どもたちが異世界「ナルニア」で繰り広げる冒険を描いた壮大な物語である。
同シリーズは1950年代に全7巻が刊行され、これまでに累計1億部以上を売り上げており、児童文学の古典として世界中で親しまれてきた。日本でも映画化や翻訳を通じて広く認知されている。
『魔術師のおい』とは?シリーズの“始まり”を描くエピソード
今回映画化される『The Magician’s Nephew(邦題:魔術師のおい)』は、出版順では第6巻にあたるが、物語の時系列ではシリーズの最初に位置づけられているエピソードである。少年ディゴリーと少女ポリーが、ディゴリーの叔父の魔法の力によって異世界へと導かれ、ナルニアの創世を目の当たりにするというストーリーだ。
物語の中で彼らを導くのが、偉大で神聖なライオン「アスラン」である。アスランはシリーズを通じて登場し、その存在はキリストの象徴として深い意味を持つ。
アスランが女性に?メリル・ストリープ起用の報道にSNSが騒然
今回の映画化にあたり、アスランの声をメリル・ストリープが担当する可能性があると報じられたことで、SNSを中心に大きな反響が巻き起こっている。これまでアスランは雄ライオンとして描かれてきたが、「女性が声を演じること=キャラクターの性別変更」と受け取られたことから、一部のファンの間では「なぜアスランを女性に変えるのか」という批判的な声が噴出している。
Daily Mailによると、「アスランはキリストの寓意であり、それを女性化するのは宗教的に問題があるのではないか」といった懸念や、「ハリウッドの“WOKE(ウォーク)”(※)化がまた始まった」と揶揄するコメントも見受けられる。一方で、「メリル・ストリープなら間違いない」「演技力で納得させてくれるはず」と、肯定的な意見もあり、世論は分かれている。
(※「WOKE」とは、近年のハリウッド映画において、人種・ジェンダー・LGBTQ+などの社会的多様性を強調する傾向を指す言葉で、従来のキャラクター設定やストーリーが大きく変更されることを批判的に表現する際に使われることが多い。)
豪華キャスト候補たち──ダニエル・クレイグとチャーリーXCXの名も
また本作には、メリル・ストリープのほかにも著名な俳優の起用が検討されている。『007』シリーズで知られるダニエル・クレイグが、ディゴリーの叔父である“アンドリューおじさん”役として出演交渉中であり、さらにポップスターのチャーリーXCXが、物語の敵役である白い魔女“ジャディス”役として候補に挙がっているとされる。
Netflixは2018年に『ナルニア国物語』シリーズの新たな映像化プロジェクトを立ち上げ、2020年にガーウィグ監督を正式に起用した。今回の映画は、2026年の感謝祭にIMAXで2週間限定の世界先行上映を実施した後、Netflixにて配信される予定となっている。
グレタ・ガーウィグ監督の再解釈に期待と不安
『リトル・ウィメン』や『バービー』など、過去に既存作品を大胆に現代的に再構築してきたグレタ・ガーウィグ監督の手腕には高い評価が集まっている。一方で、原作の持つ宗教的・道徳的価値が薄まってしまうのではないかという懸念も根強い。
原作ファンの間では「またクラシックが改変されるのか」という不安も広がっており、今回の『ナルニア』新作がどのような形で原作へのリスペクトと現代的アプローチを両立させるかが注目されている。

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