実写化された「ライオン・キング」が、日本の漫画家である手塚治虫の作品と類似していると再度議論が持ち上がっている。
オリジナルアニメ版「ライオン・キング」が1994年に公開された当時、ディズニーは「初めてのオリジナルストーリーに基づく映画」として作品を公開。しかし同作は日本人漫画家である手塚治虫の「ジャングル大帝」にストーリーが似ており、ディズニーが模倣したのではないかと日米で話題となった。「ジャングル大帝」は日本で漫画版が1950年代に公開され、アメリカでは「キンバ・ザ・ホワイト・ライオン」という英題で1966年に放送を開始し人気シリーズとして70~80年代にも放送されていた。
この疑惑が出た当時ディズニーは、「ライオン・キング」の制作スタッフは公式にはアメリカで放送された「ジャングル大帝」を見ていないとして模倣を否定した。
作品の類似シーン比較
しかし今回「ライオン・キング」が実写化され、この盗作議論が再度加熱。今回米映画誌Hollywood Reporterは、両作品を改めて比較する長文の記事を公開した。
同誌によると作品のテーマは2作品とも人生や命の壮大さであり、アフリカの子供ライオンが主人公。どちらも主人公の父親が早くに亡くなっている。ちなみに「ジャングル大帝」の主人公レオの名は、英語版だと「キンバ」であり、ライオン・キングの主人公「シンバ」と名前も似ている。
さらに両作品とも、悪役はたてがみが黒く、左目部分に傷があるなどとても似ている。またそれぞれにハイエナが子分としてついているという部分も類似している。
これに加え、アニメ版ライオン・キングのコンセプトアートではシンバが「白いライオン」として描かれていたものも発見されている。ジャングル大帝の主人公レオは白いライオンだ。また、主人公の面倒を見る鳥のキャラクターも両作品に登場する。
Hollywood Reporter誌は、ディズニーが手塚治虫の作品から影響を受けたと認めるのは「まだ遅くない」と主張。「結局のところ、それが手塚氏の支持者、漫画家の里中満智子氏の抗議の手紙に署名した漫画家たち、インターネットの数多くのファンがずっと求めてきたことなのだから」と、偶然の一致という言葉では収まらない類似を今でも認めるべきだと書いている。
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