7月23日から始まった2019年夏のTCAプレスツアーは、8月8日午後、17日間のツアーを終えました。新作は追い追いレポートして行きますが、先ずは日本にもファンの多いドラマのリブート、リメイク関連のご報告です。
日本にもファンが多い「ヴェロニカ・マーズ」が、15年振りにシーズン4を再開することになりました。女子高生探偵ヴェロニカ・マーズ(クリスティン・ベル)の活躍を描いた青春ミステリー・ドラマは、2004年~06年に地上波局UPNで、2006年~07年にCWで放送されました。評論家は絶賛し、熱狂的なファンはつきましたが、視聴率は一向に上がらず、3シーズン64話で完となりました。その後、根強いファンがクラウドファンディングで資金を集め、2014年に劇場版が制作/公開されました。
Huluは新しいファンを増やすため、本年7月1日から地上波局で放送済みのシーズン1~3+劇場版を配信し、7月26日のシーズン4配信開始に繋げました。但し、シーズン4の逸話視聴が許されたのは大手の新聞と業界誌のみで、その他大勢の「雑魚」評論家には、寝耳に水!7月26日当日、TCA対象の昼食会が開催されましたが、「えー、今更?!」と余り歓迎されませんでした。又、肝心のベルは来場せず、クリエイターのロブ・トーマス、ジェイソン・ドーリング、ライアン・ハンセンの3人しか姿を現さなかったことも、不平不満の原因でした。ストリミーグ専門の会社は、制作費には法外な予算を注ぎ込みますが、本数がやたら多いため、マーケティングの予算がとれず、プレミアや記者会見等はNYのみに絞り、番宣活動を極力限定するようになったからです。
従って、1話も観ることなく、昼食会に参加した「雑魚」評論家達です。ヴァラエティ誌によると、故郷ネプチューンで、高校時代の彼氏ローガン(ドーリング)、高校で教鞭をとるウォーレス(パーシー・ダッグズ三世)、家業を継いだウィーヴル(フランシス・キャプラ)、刑事レオ(マックス・グリーンフィールド)等、お馴染みのキャラに囲まれて、父キース(エンリコ・コラントーニ)と私立探偵を続けるヴェロニカを全8話で描くとのことです。
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◇Meg Mimura: ハリウッドを拠点に活動するテレビ評論家。Television Critics Association (TCA)会員として年2回開催される新番組内覧会に参加する唯一の日本人。Academy of Television Arts & Sciences (ATAS)会員でもある。アメリカ在住20余年。