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若手シンガーソングライター ジェレミー・ザッカー 初来日インタビュー! ヒット曲「comethru」の制作エピソード&精神的に悩む若者たちへのエール

ジェレミー・ザッカー INTERVIEWS
ジェレミー・ザッカー

シンガーソングライターのジェレミー・ザッカー(22)が、初の来日公演のため来日を果たした。

ジェレミー・ザッカーは、1997年3月3日アメリカ・ニュージャージー出身のシンガーソングライター。自然の中のそよかぜを感じさせるようなビートと、現代の若者たちの悩みやリアルで繊細な感情を歌った歌詞、そしてその才能を見出され、2017年にメジャーデビューを果たした。ベッドルーム・ポップ的な音楽は、世界中の若者の心を掴む次世代をけん引する新進気鋭のアーティストだ。

そんなジェレミーが待望の来日公演のため初来日を果たした。TVグルーヴは彼に単独インタビューを実施。アーティストになった意外な経緯、ヒット曲「comethru」の制作エピソード、現在のサウンドを確立するまでの話など、たっぷりと語ってもらった。


 

――今回初来日ですが、日本の感想はいかがですか?

とっても楽しんでいるよ!日本はとってもステキで、今日はショッピングも楽しんだんだ!

――すでに日本のファンの方には会われましたか?

会ったよ!実は日本のファンに、僕のアメリカ・シカゴ公演に、わざわざ飛行機で飛んで見に来てくれた子がいるんだ。そしてその子はタイ・バンコク公演も来てくれたんだよ!そして今日も公演会場の建物内にあるお店で買い物していたら、彼女がガラス越しに手を振っていたんだ!

――日本に来る前はアジア各国を回っていましたよね。印象に残っている国やエピソードはありますか?

タイのバンコク公演は今までで一番盛り上がったね!ファンのみんなも盛り上がってくれて、とっても幸せそうだったよ。その姿を見て圧倒されたね!シンガポールもとっても盛り上がったんだ。公演を行ったすべての場所が最高だったよ!アジアツアーは初めてで、どの国も初めて訪れる国ばかりだったんだ。どこも500~800人くらいのお客さんが僕のショーを見に来てくれたよ!

マレーシアでのジェレミー↓↓

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――元々アーティストになろうと思ったキッカケはなんだったんでしょうか?

昔からずっと歌手になりたいと思っていたんだ。でも自分にできるとは想像できなかった。アーティストになって成功できるなんて本当に本当にラッキーなことだし、だから僕は科学の勉強をし始めた。大学では生物学を専攻したんだ。そして医者になるためにメディカル・スクールに行こうと思っていたんけど、大学2年生の時、音楽のレコード会社と契約できることになって、音楽を制作するようになった。それでも、大学には通い続けて、卒業はしたんだけど、だんだん勉強よりも音楽の方に集中していったというわけさ。

――他のアーティストにはなかなかいない、珍しい経歴ですね。

そうだね(笑)。夏には眼科医のインターンもしたんだよ。まさか本当に歌手としてデビューできると思いもしなかったからね。突然、実現したんだ(笑)。

――影響を受けたアーティストはいますか?

たくさんいるよ。英バンドの「The 1975」は大好きだね。あと「LANY」も。この2組のアーティストがとっても大好きで、僕に大きな影響を与えてくれたよ。あとボニー・ベアもね。

――ジェレミーさんといえば、現代の若者目線で、メッセージ性の強い楽曲が多いですが、そういう想いは自身の内から湧き出るものなのでしょうか?それとも若い世代の人々の声を代弁しているという感じなのでしょうか?

僕は実体験を歌っているよ。自分が経験したことのない、誰かの経験を歌にするというのはフェアではないし、僕は自分が何者であるか、どう感じるか、どんなことを経験しているかを歌っている。僕たちの世代の子たちと話すことは、自分もその一部分だから大切なことだと思っている。僕が経験したことを歌うということは、同年代の人たちの経験も歌うことになっていると思うよ。

――楽曲「comethru」は、YouTubeでなんと1億3000万回以上再生され大ヒットを飛ばしましたよね。この楽曲の制作エピソードや、歌に込められたメッセージを教えていただけますか。

この曲は去年の夏、僕がとっても孤独を感じている時に書いたんだ。その時、僕はとても忙しく仕事をしていたし、ちゃんと睡眠もとれていなかったんだ。たくさん友だちはいたけど、仕事や場所など環境が変わってスケジュールも合わなくなったんだ。だから僕はただ誰かと遊んで出かけたいなって感じていて、とても変な場所で生活していたから、そこから抜け出したかった。だからこの曲を作り、「Can you come through?(僕のところに立ち寄ってくれないか?)」と歌ったんだ。別にいつだって元気でいなくてもいいんだよ、ただ一緒に話せて一緒に出かける誰かを必要とし、だから僕たちには友だちがいるんだよね。こう感じるべきだ、という意味では書いていなくて、ただ自分自身について書いただけなんだ。

【動画】「comethru」

 

――「all the kids are depressed」はまさに精神的に悩みを抱えた人々を勇気づける歌だと思いますが、この歌を作ろうと思ったキッカケは何だったのでしょうか?

この曲は初めて他人の経験にインスパイアされた楽曲だったね。この曲を作った時、僕は親しい友人3人と一緒に住んでいたんだ。そのうち2人は不安症やうつを抱えていたんだ。人は気づかないうちに一緒にいる人の影響を受けるんだよね。そうした経験もあって、僕は多くの人たちがそういったことを感じていると思い、この歌を書きたいと思ったんだ。それでスマホのノートに書き始めたんだけど、歌にするにはダイレクトすぎて強烈かもしれないと思ったりもしたよ。でもリリースしないわけにはいかないと思ったんだ。

――こういった歌を作ることで、ファンたちからはどんな感想や反応を受けていますか?

all the kids are depressed」の曲をリリースした後にミュージックビデオを出したんだけど、ビデオの制作では出演依頼の際、たくさんの人たちから出演したいという話をもらったんだ。それぞれの人が持っている精神疾患の経験のパラグラフを書いてもらい、ビデオを通じてそれを伝える手助けをしたかったんだ。人は幸せそうに思われたくて幸せなフリをしたり、心の問題と葛藤したり・・。ファンたちは、ビデオに出ている人たちも自分と同じような苦しみを経験していることを実感し、葛藤しているのは自分ひとりだけじゃない、誰もが悩みを抱えているんだ、ということを感じ取ってくれたと思う。伝わってうれしかったよ。それこそがビデオで伝えたかったことだからね。

【動画】「all the kids are depressed」

 

――ジェレミーさんの楽曲は自然の中のそよ風を感じさせるようなビートが特徴的ですが、そういったサウンドや音楽の方向性になったのは、何かキッカケがあったのですか?

僕自身は自分の音楽を特定のジャンルにしぼっているとは思っていないんだ。多分、僕の歌声からそう感じるのかもしれないけど、「そよ風」って表現はおもしろいね(笑)。前にも人々に同じように言われたことがあって、その時は「あたたかいハグのよう」と表現されたんだ(笑)。たしかに僕は特定のサウンドが好きだったりするし、僕の耳がそういったサウンドに引き寄せられて、そして「そよ風」サウンドができあがるのかもね(笑)。

――ジェレミーさんの声とそよ風サウンドはとてもマッチしていると感じます。

うれしいね(笑)。レコーディングで何百回も自分の声を聴いていると、そういった見方ができなくなっているから、そういう感想をもらえてうれしいよ!

――今日はこれから初の来日公演が開催されますが、意気込みと見どころを教えてください。

とっても楽しみだよ!日本での公演は初めてだし、すごいことだよね!みんなが楽しんで、一緒に歌ってくれたらいいな。実は新曲「Somebody Loves You」をパフォーマンスする予定なんだ!

――最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

日本のファンのみんなこんにちは、ジェレミー・ザッカーです!昨晩日本に到着して、今夜来日公演を行うよ。ライブに来てくれるみんなに会うのをとっても楽しみにしています!今回も、そして次回も会いましょう!

 

(インタビュー終わり)


 

【動画】「talk is overrated ft. blackbear」

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