人気ストリーミングサービスの「ネットフリックス(Netflix)」は、これまでオリジナルのコンテンツの視聴者数を公開してこなかった。しかし今年の初め、同社は、2012年の動画配信開始以来初めて、各番組の視聴者数を公開することに踏み切ったのだ。1億5800万の会員を持つ世界規模の「ネットフリックス」は、去年10月から先月までのオリジナルムービーとドラマの視聴者数トップ10を紹介している。NY Timesが伝えている。
オリジナルムービーで一番視聴者数が多かったのは、サンドラ・ブロック主演の「バード・ボックス」。そして、アダム・サンドラー&ジェニファー・アニストンが豪華共演を務めたのコメディ映画「マーダー・ミステリー」だ。ジャンルで言えば、ハイスクール・コメディが映画&ドラマ共に人気だ。スペイン語の番組も人気が高い。
ネットフリックスの人気映画ランキング
1位「バード・ボックス」
2位「マーダー・ミステリー」
3位「トリプル・フロンティア」
4位「パーフェクト・デート」
5位「トールガール」
6位「ザ・テキサス・レンジャーズ」
7位「密かな企み」
8位「いつかはマイ・ベイビー」
9位「アザーフッド 私の人生」
10位「ファイア・フェスティバル」
ネットフリックスの人気ドラマランキング
1位「ストレンジャー・シングス/未知の世界」
2位「アンブレラ・アカデミー」
3位「ペーパーハウス」
4位「You」
5位「セックス・エデュケーション」
6位「OUR PLANET 私たちの地球」
7位「アンビリーバブル たった1つの真実」
8位「デッド・トゥー・ミー~さようならの裏に~」
9位「ボクらを見る目」
10位「エリート」
ネットフリックスのランキング公開に困惑するハリウッド
ネットフリックスはもともと、毎週関係者が一喜一憂する興行成績や視聴率などのランキングに参加したくないと主張してきた。それだけに今回のランキングの公表に驚いている関係者も多い。
しかし一方で、このランキングの数値が、従来の統計と一貫性をもたず、誇張されている可能性があると主張している関係者もいる。
ケーブル局FXの代表、ジョン・ランドグラフ氏によると、ネットフリックスで今年の1月の配信されたドラマ「You」は4000万人が視聴したことになっているが、通常、同様のドラマのエピソードの視聴者数は800万人程度になるという。
「平均視聴者800万人というのはとてもよい数字です。ですが平均視聴者が4000万人というのはありえない。もしそれが本当ならアメリカでもっとも人気の高い番組ということになってしまいます」
ネットフリックスの広報は、今回公開されたランキングは人気のあるいくつかの番組を取り上げたもので、網羅的な統計ではないと説明。将来的にはもっと詳しい統計を発表する可能性があるという。その理由として視聴者が人気のある番組を知って、それを手がかりに視聴する番組を選ぼうとする傾向があるからだと説明している。