クエンティン・タランティーノ監督第9回監督作品であり、レオナルド・ディカプリオ×ブラッド・ピットが初共演を果たした映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。本作のブルーレイ&DVDが、2020年1月10日(⾦)にリリースとなります。デジタルは2019年12月25日(水)より先⾏配信。
本作は1969年8月9日、駆け出しの⼥優であり、ロマン・ポランスキー監督の妻でもあったシャロン・テートが、ハリウッドの自宅で
惨殺された、今もハリウッドに暗い影を落とすこの実際に起きた事件をモチーフに描かれます。タランティーノが人生をかけてリサーチし、幼少期を過ごした60年代ハリウッドの街並み、⾳楽、ファッションの細部にこだわりの郷愁とリスペクトを込め再現された。
『ジャンゴ 繋がれざる者』にレオナルド・ディカプリオ、『ヘイトフル・エイト』にはブラッド・ピットと、タランティーノ作品にはそれぞれ出演している二人の初共演が実現し、他にも美貌と演技⼒を兼ね備えた賞レース常連のマーゴット・ロビー、オスカー俳優アル・パチーノ、子役スターから一新したダコタ・ファニングなど、ハリウッド史上最強のキャストが集結。
また12月9日(現地時間)に発表された第77回ゴールデングローブ賞では、作品賞(コメディ/ミュージカル部門)、監督賞(ク
エンティン・タランティーノ)、主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門、レオナルド・ディカプリオ)、助演男優賞(ブラッド・ピット)、脚本賞と2番目に多い5部門にノミネート!
本作のデジタル配信/ブルーレイ&DVD発売を記念して、本作の舞台となったLAでプレスツアーが実施された。ロケ地巡りやスタッフインタビューで明かされたのは、タランティーノ監督の映画づくり。プレスツアーのレポートと特典映像も一部公開︕
<特典映像>「監督からハリウッドへのラブレター」
11月12日(現地時間)、米国ロサンゼルスにてアメリカの国内メディア、メキシコ、ロシア、フランス、ブラジル、日本などの海外メディアが招待され、プレスツアーが開催された。集まったプレスは、バーバラ・リン(プロダクション・デザイナー)とリック・シューラー(スーパーバイジングロケーション・マネージャー)と一緒にバスに乗り込み、まずは『ワンス・アポン・ア・タイム・ イン・ハリウッド』のロケ地を巡った。マーゴット・ロビー演じるシャロン・テートが、自分の出演する映画を観に⾏くシーンで登場した映画館Bruin Theaterは、1969年代には存在してなかったLEDの電飾看板が使われている為、撮影時は撤去して当時のバックリット看板に差し替える作業が施されたそう。
また、映画館の前の横断歩道もの当時の2本の平⾏線に塗り替える等、細かい再現の作業が⾏われ、撮影後一晩でまた元に戻したと紹介された。映画序盤に登場するヒッピー少⼥がヒッチハイクしているシーンのロケ地などを通り、劇中でリック(レオナルド・ディカプリオ)とクリフ(ブラッド・ピット)がアル・パチーノ演じる映画プロデューサーとお酒を飲むシーンで使用しているハリウッド最古のレストラン、Musso&Frankに到着。敷地の壁には、本作の為に壁に描かれた絵が残されていて、映画ファンや観光客の間で新たなロサンゼルスの観光名所、フォトスポットとなっている。
その後、ロケ地巡りにも参加したバーバラ・リンとリック・シューラーに加え、プロデューサーのシャノン・マッキントッシュ、スタントコーディネーターで、本作にも出演しているゾーイ・ベル、本作がタランティーノ作品初参加となるコスチューム・デザイナーのアリアンヌ・フィリップスがインタビューに答えた。
「本作は、彼の心と記憶そのもの」(シャノン・マッキントッシュ)
プロデューサーのシャノン・マッキントッシュは本作について、「彼の心と記憶そのもの」という。「ロケハンでチャイニーズシアター
や脚本に書かれた場所を⾞で巡っている時、クエンティンはその場所に初めて⾏ったときの事を全て覚えているのですよ。街の広告(看板)やラジオ放送で聞いたCMなどよく覚えていて、それらの記憶、思い出を脚本に盛り込んで、リックとクリフという架空のキャラクターを登場させました。その彼の思い出とフィクションが素晴らしいバランスをもたらしている脚本だと思います。」と語る。またプロダクション・デザイナーのバーバラも「多くのストリートの場面(店舗のデザインや看板など)に関しては、たくさんの指示が出されました。例えば、”この店は、僕が子供の頃にあった、絨毯屋さんに戻してほしい”というリクエストを受けたりしました。彼の頭の中は、まるでコンピューターの様で、彼が6歳くらいから現在に⾄るまで⾒たモノ全てを記憶しています。街の看板やテレビで流れていたCMやバス停の広告、さらに彼が当時、観ていたテレビ番組で放映されていたCMなど。」といい、コスチューム・デザイナーのアリアンヌ・フィリップスはあくまで“私の意⾒ですが”と前置きし「この映画は、クエンティンにとって、他の彼の作品スタイルとは異なって、最もルポルタージュな作品だと思います」と話している。
時々、スタッフ全員に、”俺たちは映画作りが大好きだ”と言わせていた︕タランティーノとの仕事
タランティーノ作品で何度もプロデューサーを務めたシャノンは「クエンティンと仕事をするというのは、とても素晴らしかった。」と振り返る。「彼は、卓越したビジョンを持っていて、彼の書いた脚本を読んだ瞬間から、すぐに撮影に取りかかれるように書かれています。ロケーションはどこで撮影すべきか詳細に書き込まれているし、彼とじっくり椅子を並べて、脚本の修正をする必要もなく、私たちが各部門、何をすべきか脚本を読めばわかるよう書かれています。彼の意気込み、情熱は、感染⼒があり、私たちスタッフ全員が本当に素晴らしい時間を過ごすことができました。」と振り返る。唯一、クエンティンと仕事をするのが初めてのスタッフだったアリアンヌは「彼のプロダクションで働けることは、特権ですしラッキーなことです。」と誇らしげ。「時々、クエンティンは、スタッフ全員みんなで一⻫に、”俺たちは映画作りが大好きだ”と言わせていました。その時は、私一人がサマーキャンプに途中参加した子供のような気分でした。」とタランティーノ自ら⾏う現場のムード作りも明かした。
強いこだわりとフレキシブルな感覚を持つタランティーノ
プロダクション・デザイナーのバーバラは、タランティーノ監督のこだわりの強さを明かす。「彼はほんとうに、こだわりをたくさんもっています。そのこだわりを通すことが好きですし、私たちが、彼が期待してなかった要素を入れたときの、サプライズも気に入ってくれました。とにかく、彼は、そのシーンごとに、映し出したいこと、ビジョンが明瞭で細部に渡りこだわりがあり、自分がそこでどういう気持ちでいたかという、フィーリングも再現したかったのです。」また、ロケーション・マネージャーのリックも「脚本の中に、具体的な描写が書かれていて、私たちがするべきことは、それらを現実化すること」と話し、また「クエンティンは、私たちが提案するロケーションアイデアを楽しんで聞いてくれました。何より、彼のすごいところは、その店舗の裏側まで熟知していることです」と、本当にはっきりとしたビジョンがタランティーノの頭の中にあることを明かした。そして、「クエンティンは、細か具体的な要望を出してきますが、同時にとても協⼒的ですし、私たちからの意⾒もよく取り⼊れてくれました」と、フレキシブルな感覚を持っていることも加えた。これには、スタントコーディネーターのゾーイも「彼のビジョン、脚本に書かれていることを忠実に、再現していくことが私たちの役割なわけです。それでも、スタッフの意⾒や、その場でインスピレーションを受けて思いついたアイデアに対しても、自由に⽅向転換していける⼈」とタランティーノを賞する。⻑年タッグを組むシャノンも「もちろん、100箇所以上のロケーションを押さえる必要があり、たくさんの俳優陣のスケジュールを調整し、それら全てを予算以内に収める事は大変でした。彼の描こうとする全てのビジョンは具体的で、妥協はなく、お⾦がかかる。ただ、予算以内で彼のビジョンにより近いものができるよう折り合いをつけてくれたので、彼はとても理解があり仕事がしやすい人です」とこだわりと柔軟さのバランスの良さが関わるスタッフたちからの信頼につながっていることを明かした。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』12月25日(水)デジタル先⾏配信、
2020年1月10日(⾦) ブルーレイ&DVD発売、レンタル開始︕
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発売元・販売元︓ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
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