オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」で2016年に優勝し、華々しくデビューを飾って早3年が経とうとしているこの冬、グレース・ヴァンダーウォールが満を持してミニ・アルバムをリリースする。12月25日に日本のみでCDが発売となる「レターズ ヴォリューム1」は、日本のファンへのうれしいクリスマスプレゼントだ。
前述のように、オーディション番組での優勝により世界的な知名度を得たグレース。世界が認めた少女の最新作が発売間近な今、改めてグレース・ヴァンダーウォールのプロフィールとこれまでのキャリアを振り返ってみよう。
実力は、あのサイモン・コーウェルのお墨付き! 全米が注目するオーディション番組で優勝、“未来のテイラー・スウィフト”と絶賛される
ニューヨーク生まれのグレース・ヴァンダーウォールは、物心ついた頃から自ら作曲した曲を歌っていた。11歳の頃にYouTubeを観て、見よう見まねでウクレレを始め、カバー曲やオリジナルソングをYouTubeチャンネルにアップし始める。
そして2016年、グレースの人生を大きく変えることとなる「アメリカズ・ゴット・タレント」シーズン11への出演の機会が訪れる。
見た目とのギャップがあるハスキーな声で、オリジナルソングの「アイ・ドント・ノウ・マイ・ネーム」を披露。それは、ワン・ダイレクションの生みの親のサイモン・コーウェルが「未来のテイラー・スウィフトだ!」と唸るほどの完成度で、審査員からの「ゴールデン・ブザー」を獲得。一気に準々決勝へと進出する。
【動画】グレース・ヴァンダーウォール – America’s Got Talent 2016
決勝では、いじめについて歌った曲「クレイ」を披露し、またもや審査員や視聴者を感動させ、見事に優勝を勝ち取る。その動画は、YouTube内で2016年に最も見られた動画の5位になるほど、世界中からの注目を浴びた。
そして同年にリリースしたファーストEP「パーフェクトリー・インパーフェクト」は、全米ビルボード・アルバムチャートにて初登場9位にランクイン。12歳以下のポップ・アーティストのTOP10入りは、あのマイケル・ジャクソン以来の快挙。さらに、ビルボードが選ぶ「21歳以下のホットな21人」にも選出され、世界的人気のDJマーティン・ギャリックスや人気ガールズグループのフィフス・ハーモニーらと名前を連ねた。
念願の初来日&全曲自ら書き下ろした1stアルバム「ジャスト・ザ・ビギニング」をリリース!
2017年6月には待望の初来日が実現。日本テレビ「スッキリ!」やタワーレコード渋谷でのミニライブに出演したほか、tvgrooveの単独インタビューにも応えてくれた。お気に入りの猫耳カチューシャをつけて、「アメリカズ・ゴット・タレント」に出場した経緯などを語る初々しい姿が印象的だった。
グレース・ヴァンダーウォール、初来日インタビュー!
13歳の天才少女が語る、音楽キャリアスタートのきっかけは「退屈してたから」
同年の11月には、アルバム「ジャスト・ビギニング」を11月にリリース。グレースが全曲の制作に携わったことはもちろん、カミラ・カベロやショーン・メンデスを手がけるイド・ズミシュラニーら名プロデューサーが参加し、世界29ヶ国のiTunesチャートでTOP5入りを果たす。
そして新作のリリースから間もない12月に再来日を果たしたグレースは、渋谷での発売イベントと握手会を開催。さらにtvgrooveのインタビューにも再び応じてくれた。たった半年で大きく成長を見せたグレースから「ジャスト・ザ・ビギニング」について詳しく話を伺うことができた。
グレース・ヴァンダーウォール、再来日インタビュー!
改めて明かす、幼少期の意外な夢って? 「歌手になってから、○○の練習がやっと活かせたの」
その直後に行われたビルボード・ウーマン・ミュージック・アワードでは、みごと新人賞に輝き、涙ながらのスピーチでは「(中略)私はこの賞にふさわしくない人間。両親、ファン、レーベルのみんなに相応しい賞です。」と語り、その慎ましさがSNSでも大きな話題となる。
翌年2018年には、日本レコード協会が主催する「第32回日本ゴールドディスク大賞」にて、「ベスト3ニュー・アーティスト(洋楽)」と「ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー(洋楽)」を受賞し、日本国内でも高い注目を集めていることを証明した。
そして6月からは、イマジン・ドラゴンズとの全40公演の大規模ツアーでのオープニング・アクト、そしてヘッドライナー・ツアーを敢行。こうしてグレースは、デビューから激動の日々を駆け抜けて急成長を遂げてきたのである。
ついに完成したミニ・アルバム「レターズ ヴォリューム1」でみせる、確かな成長
今年(2019年)、グレースは、ニューヨークやロサンゼルスを巡る「Ur So Beautiful Tour」を敢行し、SOLD OUT続出となった。インスタグラムには、ツアーで巡った都市の思い出をアップしているほか、サイドだけを三つ編みにしたお気に入りのヘアスタイルも投稿している。
そして12月25日、最新ミニ・アルバム「レターズ ヴォリューム1」が、いよいよ日本限定でリリースされる。ここ最近、今まで以上に大人っぽい表情を見せているグレースの最新作の収録曲を聴くと、前作からの著しい表現力の変化に驚くはずだ。
「アイ・ドント・ライク・ユー」は、愛する相手との関係に悩む等身大の気持ちを吐露。その眼差しと挑発的なメイクで、「愛しているけれど、あなたが嫌い」という複雑な心境を歌う。
グレース・ヴァンダーウォール「I Don’t Like You」
愛しい気持ちをストレートに気持ちを伝える「ユーアー・ソー・ビューティフル」は、ニューヨークの地下鉄や街中で歌う姿やツアー動画が収められたMVも魅力だ。
グレース・ヴァンダーウォール「Ur So Beautiful」
今までの無邪気な姿からは想像つかないほど大人びた姿を見せている「ウェイスト・マイ・タイム」。雨が降る街を、グレースのエモーショナルな歌声が彩っている。
グレース・ヴァンダーウォール「Waste My Time」
学業と音楽キャリアを両立させ、そしてティーンエイジャーとして多感な時期を過ごすグレースは、ファースト・アルバム以降の変化について次のように語る。
「自分の声やパフォーマンス、自己表現の仕方、音楽の好みの全てが劇的に変化したわ。まるでクレイジーね。前よりもずっと正直になったし、自分を表現するのがずっと上手になったと思う。全てが向上したの。まだ伸び代はあるけどね(笑)」
現役高校生でありながら、猛スピードで駆け抜ける彼女は、この言葉通りまだまだ計り知れない可能性を秘めている。来年には主役に抜擢されたディズニー映画「スターガール」の公開を控えるグレース・ヴァンダーウォール。2020年代の更なる飛躍に期待したい。
(文:加藤優花)
作品情報
ミニアルバム「レターズ ヴォリューム1」
(CDは12月25日発売予定)
CDのみのボーナス・トラックが2曲入り。
収録曲
1. イントロ(グッチ・シューズ)
2. ポーザー
3. アイ・ドント・ライク・ユー
4. ユアー・ソー・ビューティフル
5. ウェイスト・マイ・タイム
6. ザ・シティ
7. ストレイ(CDのみ収録)
8. ハイドアウェイ(CDのみ収録)
関連サイト
●日本公式サイト:
http://www.sonymusic.co.jp/artist/gracevanderwaal/
●海外公式サイト:
https://www.gracevanderwaal.com
●公式インスタグラム:
https://www.instagram.com/gracevanderwaal/
Lindsay1992年京都府生まれ。幼い頃から祖父の影響でブラックミュージックを聴き始めた事がキッカケで、海外エンターテインメントの世界にどっぷりハマっています。大学在学中は大阪を拠点にDJ活動もしていました。イベントやパーティーなど華やかな場所が大好き!現在はニューヨークやロサンゼルスなど海外生活で培った幅広い知識を活かし、ライターとして各メディアで活動しています。
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