ジャスティン・ビーバーがリミックスで参加したことで大ヒットしたルイス・フォンシの楽曲「デスパシート」をきっかけに、ビヨンセ をフィーチャーしたことで話題になったJバルヴィンの「ミ・ヘンテ」、さらにはショーン・メンデスとカミラ・カベロによる「セニョリータ」など、ここ数年ヒットチャートを賑わす存在になっている、ラテン音楽シーン。
そのなかで、現在最も熱い注目を集めているシンガーソングライターが、オズナだ。すでに楽曲を通じて4つのギネス記録を持ち、2020年にはあの人気映画の最新作への出演も決定しているエンターテイナーである。2019年末には3作目のオリジナル・アルバム『Nibiru(ニビル)』をリリースし、スペイン・マドリードでスペシャルなリリース・パーティを開催した。その模様を交えながら、進化し続けるラテン音楽の今をお伝えしたい。
ギネス記録を持つオズナ、その成功の軌跡
1992年にプエルト・リコにて生まれたオズナ。12歳の頃から音楽の道を志したという。2010年にはNYへ拠点を移し、2012年にデビュー。2014年に動画サイトへ投稿したレゲトン・チューン「Si Tu Marido No Te Quiere」で一躍注目を浴び、2017年に発表されたシングル「El Farsante」が全米ビルボードのホット・ラテン・ソングスで2位にランクイン。この楽曲も収録されたデビュー・アルバム『Odisea』は、トップ・ラテンアルバムチャートで46週連続1位を獲得する。
翌2018年リリースした2ndアルバム『Aura』も1位を奪取。また同年にはDJ スネイクが発表した「Taki Taki(タキ・タキ・ルンバ)」に、セレーナ・ゴメス、カーディ・Bらと共にフィーチャーされ、YouTubeでは17億に迫るという驚異的な総再生回数を叩き出したことで、幅広い音楽リスナーも認知。結果、「YouTube上で最も多くビデオ再生回数が10億回に達したアーティスト(計7作品でジャスティン・ビーバーの記録を破った)」「ビルボード・男性トップ・ラテンアルバムチャートで最多週間1位アーティスト(アルバム『Odisea』で獲得)」「ビルボード・ラテン・ミュージック・アワードにて単年で最多部門受賞したソロ・アーティスト(11部門)」「ビルボード・ラテン・ミュージック・アワードにて単年で最多部門ノミネートしたソロ・アーティスト(23部門)」という4つのギネス記録を持ち、これまでリリースしたアルバムの総売上は1500万枚以上。さらに最近3年間で最も高セールスを記録したラテン系アーティストとも言われ、キャリア10年足らずで一躍「レゲトン界のニュー・キング」と呼ばれるまでの人気を誇る存在になったのだ。
オズナの名前を世界的に広めた、17億再生の「Taki Taki(タキ・タキ・ルンバ)」
再生回数約14億を記録した「El Farsante
大の親日家!ミュージック・ビデオも撮影し10億再生を誇る
プライベートでは二人の子どもを持ち、SNSには家族との幸せな日常を多く投稿するなど、とても愛にあふれた日常を過ごしている様子のオズナ。実は、かなりの日本好きらしく、2017年に発表した「Síguelo Bailando」のミュージック・ビデオは東京でシューティング。渋谷や浅草、お台場などを、彼のマスコットキャラクターである「熊」とともに楽しんでいる様子がうかがえる内容に。そんな日本についてオズナは「今まで訪れた国のなかで、日本ほど印象に残った場所はないよ。観光スポットやグルメも素晴らしいんだけど、それよりも人々の暖かさが本当に忘れられないんだ。本当にすぐにでもまた行きたいくらい」と目を輝かせて語っていた。
家族と共にクリスマスを楽しむオズナ
東京で撮影した「Síguelo Bailando」
スペインで開催されたスペシャル・イベントに潜入!
わずか10年足らずのキャリアで、数々の驚異的な記録を築き続けている、オズナ。2019年末には3作目となるオリジナル・アルバム『Nibiru』をリリース。それにあわせ、スペイン・マドリードにてスペシャルなリリース・イベントを開催した。世界各国のメディアはもちろん、有名インフルエンサーなどを集め、おこなわれたイベント。会場に訪れた彼らに話を聞くと「オズナの音楽は本当に気分を高めてくれる。最高だよ」と語り、彼の新たな世界と触れ合うことを楽しみにしている様子だった。
そんな彼らとともに会場に足を踏み入れると、キャビン・アテンダントより「NIBIRU AIRLINES」というチケットを渡され、「太陽系に存在したとされる仮説上の惑星=ニビル」の旅へ誘われた。足を踏み入れたその先には、ジャングルのような世界が広がり、そこで暮らす異星人たちによるダンス・パフォーマンスが繰り広げられ、誰もが『ニビル』の世界にあっという間に引き込まれていったのだ。
圧巻のパフォーマンスが繰り広げられた後には、オズナの故郷であるプエルト・リコ出身の有名シェフが、この日のために用意したというスペシャルなランチ・コースを提供。プエルト・リコの伝統をベースにしながらも、さまざまな国の要素を織り交ぜたというフュージョン料理に、誰もが舌鼓を打っていた。
イベントに参加したインフルエンサー
koffi.w
madamederosa
最新アルバム『Niboru』にこめた思いとは?
視覚や味覚で新感覚を堪能した後に、本日の主役であるオズナが登場。最新作『Nibiru』にこめた思いを、トーク・セッションの形で語ってくれた。まず、アルバムのコンセプトについて「デビューしてからこれまで、さまざまな世界にコネクトしてきた。地球規模でね。その経験を音楽として表現したかったというか。世界にはさまざまな音楽や概念が存在していることを、このアルバムを通じて表現してみたかったんだよね」。
ゆえに、本作ではこれまでのレゲトンなサウンドから、さらに表現世界を広げている。
「自分は常に進化している。そして日々さまざまなもの(音楽)から刺激を受けているんだ。だから、本作ではレゲトンだけでなく、レゲエ、トラップ、ヒップホップなど多彩な音を繰り広げている」
本作では「Taki Taki」で共演したDJスネイクや、ディーディー、スヌープ・ドッグなどが参加。
「自分にとってレジェンド的な存在のミュージシャンとのコラボは本当にエキサイティングだったよ。彼らとの共演で想像力の引き出しがさらに増えた感じがした。また、本作で初めて24時間楽曲制作だけに集中していい時間ができたことで、アイデアを深く追求できた。そのことで、今までのレゲトン、いや音楽にはないカラーを導きだせた気がするんだ」
これまでは開放的で情熱的なラテンの空気を感じる楽曲が多かったが、本作ではメランコリックな雰囲気も醸し出すナンバーも。
「冒頭のタイトル・トラック『Nibiru』はディープな曲で、これまでの自分の音楽にはない一面を感じるのかもしれない。ちょっとスローな感じでもあるからね。でも最後まで聴いてもらえたら、今までの楽曲同様に光やポジティブな思いが伝わると思うんだ。他の楽曲もに関してもそう。ちょっと雰囲気が異なっていたとしても、ラストには日常を前向きにさせてくれるエネルギーを感じてもらえるアルバムになったと思うよ」
「Nibiru」ミュージック・ビデオ
「Eres Top feat. Diddy & DJ Snake」
「Patek feat. Anuel AA & Snoop Dogg」
あの人気映画の最新作に出演決定!2020年はさらに進化!
このアルバムを携えて、2020年はワールド・ツアーがスタート。また、5月に全米公開予定の映画『ワイルド・スピード9(Fast & Furious 9)』への出演も決定している。
「映画に出演することは、長年の夢だったんだ。2020年は他にもいろんなことに挑戦したいと思っているし、すでに決まっているユニークなプロジェクトもある。それらを通じて、新たな時代を代表するミュージシャン、いやそれを超越した存在になりたい。また、その姿を通じて次の世代に刺激を与えたいと思っているんだ」
常に進化することを恐れないオズナ。その挑戦する姿勢から、新たなラテン、音楽の未来が生まれる気がする。今後要注目の存在だ。
映画『ワイルド・スピード9(Fast & Furious 9)』主演のヴィン・ディーゼル、ジャスティン・リン監督との3ショット
(取材・文:松永尚久)
作品情報
オズナ アルバム『ニビル』
輸入盤/配信にて発売中
購入/再生はコチラ☞ https://lnk.to/OzunaNibiru
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