自閉症を抱える男の子が、大好きな映画『アイアンマン』シリーズのおかげで、なんとしゃべることが可能になったという。その経験を、『アイアンマン』の俳優ロバート・ダウニー・Jr.に直接伝える感動的な動画が公開された。
ロバートと会った少年
ロバート・ダウニー・Jr.は1月14日、人気トーク番組「エレンの部屋(原題:The Ellen DeGeneres Show)」にゲスト司会者として出演。普段司会をしているエレン・デジェネレスに代わり、進行を務めた。
そこでロバートは、とある家族をゲストに迎える。両親と一緒に登場したのは、自閉症を抱えているヴィンセント・アランブラくん(10)だ。彼は、生後12ヶ月で言葉をしゃべることができなくなり、4歳のときに自閉症と診断が下った。父アンディは「彼が考えていることを、毎日聞きました。彼の人生に何が起こっているかを、知ることができなかったのです」と、本人や家族にとって本当に辛い時期であったと話した。しかし6歳で奇跡が起こった。
ヴィンセントくんは「6歳のときにアイアンマンのヘルメットをもらったんだ。ヘルメットは想像遊びや、しゃべることを助けてくれた」と、ヘルメットがきっかけで言葉を取り戻したと明かした。
父アンディは「それ(ヘルメット)がしゃべるということの感覚を教えてくれ、彼を守ってくれたことにより、自信を持てた。それでね、ロバート、24時間後には違う子供になっていたんだよ」と話した。
これを聞いたロバートは「みんなそうだと思うけど、学校でも映画の中でも、マスクをかぶると相性というものを感じるよね。君もぼくも、同じマスクが合ったんだね」と感動した様子で語った。
「ヘルメットがしゃべらせてくれた。ぼくのアイデンティティを隠すことができたんだ」と話すヴィンセントくん。画面には彼がアイアンマンになりきり、楽しそうにポーズを取る写真がたくさん映し出された。
最後にはロバートから2万ドル(約220万円)の小切手を手渡された一家。憧れのロバートとハイタッチもでき、ヴィンセントくんにとっては忘れられない思い出になったはずだ。