今年のグラミー賞で、最年少で主要4部門のノミネートを果たしている大人気歌手、ビリー・アイリッシュ(18)が、過去に抱えていた心の病について口を開いた。
現在18歳のビリー・アイリッシュは、昔から自身の苦しみを歌詞にぶつけてきた。そして今回、人気司会者ゲイル・キングとのインタビューにて、過去に抱えたメンタルヘルスの問題と自殺願望について語ったのだ。
ビリーはゲイル・キングが司会を務める番組内の「グラミー・スペシャル」というコーナーに出演。ゲイルのインタビューに応じたビリーは、日常生活や普段の自身の様子について語った。この中で、ビリーがかつて自傷行為を行ったことや、17歳まで生きられないと思っていたことなどを告白している。
ビリーは「また幸せになれるなんて、考えられなかったわ」と口にした。ゲインは、突然脚光を浴びたことによるプレッシャーや孤独感が、鬱へと繋がった可能性もあるのではないかとコメントした。
さらにビリーは「あまり暗い話はしたくないけど、本当に、17歳まで生きられる気がしなかった」と語ったのだ。この衝撃の告白を受け「本当に?」と驚きを見せたゲインは、「自分で終わらせるつもりだったの?」とたずねた。
この質問に対し、「そう」と答えたビリーは、かつて自殺願望と闘っていた際のベルリンでの生活について語り始めた。「何もないホテルの部屋で、窓があったのは覚えてる。それから、泣いていたわ。どうやって死のうか考えていて、泣いていたの」
今年のグラミー賞にノミネートしている楽曲「ベリー・ア・フレンド」は当時の心境を歌詞つづったものであり、曲の中にも「自分を終わらせたい」というフレーズが使用されている。
これについてゲインは、「これもあなたのことを書いているの?」と質問。ビリーは「そうよ。韻も踏んでるわ。この曲を書いていた時は、全然幸せじゃなかったの。生きることに一つも喜びを見出せなかった」と答えた。
現在、ビリーのメンタルヘルスはかなり落ち着いた状況であり、同じように心の悩みを持つファン達と交流できる場まで開設することができたという。
ビリーはゲインに対し、そのようなファン達と交流した際のエピソードについて、「肩を掴んで言ったの。『自分を大切にして、きちんとケアをしてあげて、自分を傷つけたりしないで。必要以上に頑張って、つぶれてしまわないようにね』って」と、語っている。
大成功の裏で心の病を乗り越えていたビリー。そんなビリーが6部門にノミネートしている2020年のグラミー賞授賞式は、米時間1月26日(日)に開催される。