歌手のテイラー・スウィフトが、グラミー賞のステージでパフォーマンスをする予定であったがキャンセルをしたという。Entertainment Tonightなどが報じている。
米時間1月26日(日)、米ロサンゼルスにて、音楽の祭典「第62回グラミー賞授賞式」が開催され、人気歌手のビリー・アイリッシュが、最優秀アルバム賞含む計5部門を受賞し話題となった。
テイラー・スウィフトも楽曲「Lover」「You Need to Calm Down」が年間最優秀楽曲賞を含む3部門にノミネートされていたのだが、当日彼女の姿は会場に見当たらなかった。
それだけでなく、実はテイラーは今年のグラミー賞のステージでサプライズパフォーマンスをする予定もあったが、直前でキャンセルとなったという。では一体なぜ彼女はグラミー賞に不参加だったのだろうか。
同メディアによると、グラミー賞を主催する「レコーディング・アカデミー(The Recording Academy)」が授賞式開催の直前にスキャンダルを起こし、それを受けテイラーが出演をキャンセルした可能性があるという。
授賞式の10日前である1月17日、レコーディング・アカデミーが会長であるデボラ・デューガン氏を「不正疑惑」により職務停止にした。
デューガン氏は昨年8月、同アカデミー初の女性会長として就任したばかり。もともと白人男性優位組織だと言われてきたレコーディング・アカデミーで、初の女性会長となったデューガン氏。彼女はエイズチャリティ団体「RED」でも長年CEOを務めた人物とあり、ようやくグラミー賞にも新たな風が吹くのではないかと期待されていた中での出来事だった。
しかし職務停止を受けたデューガン氏もだまっておらず、レコーディング・アカデミーのこれまでの不祥事を指摘したことによる自身への報復だと雇用機会均等委員会に訴えたのだ。
デューガン氏は、レコーディング・アカデミーの男女不平等や、前会長が女性アーティストからレイプ被害で告訴されていたこと、グラミー賞選出の上での不正がまかり通っていたこと、金銭面でも不透明な事例があることや、アカデミーの顧問弁護士から自身がセクハラに遭ったことなどを暴こうとしていた。その書類を提出したことで、休職処分を受けたというのが彼女の主張だ。
レコーディング・アカデミー側はデューガン氏の主張を真っ向から否定している。
このように“泥沼化”したレコーディング・アカデミーのスキャンダルが理由で、テイラーは直前にパフォーマンス出演をキャンセルした可能性があると一部メディアは伝えている。テイラーは以前より平等な権利を訴えるメッセージをスピーチなどで発してるだけに、今回の事件で出演をボイコットした可能性は十分にありえるだろう。
この件に関し、テイラーやレコーディング・アカデミー側からコメントなどは出ていない。