環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんの新たなミッションは、テレビ番組での情報発信のようだ。
スウェーデン出身で、若干17歳でありながら地球温暖化による危機を訴え続ける環境活動家グレタ・トゥーンベリさん。そんな彼女がこの度、英テレビ局BBCにて、環境に関する自身のテレビ番組を持つことが発表された。なおこの番組は、かつて受賞歴もあるBBCの科学担当部署が制作にかかわっているという。
BBCによると、このテレビシリーズはグレタさんの国際的な活動をサポートするものだそうだ。「この番組では、グレタさんが地球上で今まさに環境的な危機に晒されている場所に赴き、地球温暖化にストップをかけるにはどのような行動をとるべきなのか、またその原因を撲滅するためにはどうすればいいのかなどを探る番組です」と、声明を出した。
この番組ではさらに、地球上の気候変動に警鐘を鳴らし、研究を続ける専門家を招く。世界の気温上昇を1.5℃に制限する必要があると主張している彼らと議論を行うほか、番組内で調査された科学的根拠に基づいて、今後の改善策を提案、実行していくため政治家やビジネス界の大物を対峙する内容も盛り込まれるそうだ。
BBCはこの番組を通し、彼女が他の10代とは異なる人生を歩みながら、大人の女性として成長していく様子を描く。また、昨年9月に「国連気候アクション・サミット2019」で行われたスピーチが世界中の人々の心を打ったように、彼女なりの言葉で地球の危機を訴えるにはどうすればよいのかを考えている間の真剣な表情も発信するべく、あえて沈黙が続く時間も放送してく予定だ。
BBCのエグゼクティブ・プロデューサーのロブ・リデル氏は、「気候変動は現代における最も重要な環境問題の1つです。その中で、この複雑な問題に科学的な視点から切り込み真実を追求していく番組を作ることこそ、今私たちに求められている使命だと感じています。今回、環境問題の顔をして世界中から注目されるグレタさんとともにこの番組を制作できることを光栄に思います。彼女の活動だけでなく、その人柄や、考え方にも触れていきたいと考えています」と、コメントを発表した。
グレタさんのこれまでの活動はイギリスのヘンリー王子にも評価されているだけでなく、2019年には歴代最年少の16歳でありながら、その年の顔として米タイムズ誌にも紹介された。また、毎週金曜日に学校を休んで行っている地球温暖化対策の活動が評価され、2019年にはノーベル平和賞にノミネートしていた。