俳優ヒュー・ジャックマン(50)が、約1年ぶりに来日。1月22日、新作主演映画「フロントランナー」スペシャル・ファンスクリーニングの舞台挨拶に登場した。
映画「フロントランナー」は、“J・F・K の再来”“当選確実”と言われていた米大統領最有力候補が、たったひとつのスキャンダル報道で政界から葬られた1988年の事件の真相に迫るサスペンス・ドラマ。カリスマ性を放つ天才政治家でありながら、政界の表舞台から姿を消した実在の人物ゲイリー・ハートを、ヒュー・ジャックマンが演じている。
ステージに登場したヒュー・ジャックマンは、「この中でこれまでぼくが出た映画を見たことがある人は?」と、「グレイテスト・ショーマン」(2017)、「X-MEN」シリーズ、「レ・ミゼラブル」(2012)など、具体的な作品名をあげて問いかけた。当然、客席からは多くの手が上がるが「この映画はそのどれもと似ても似つきません」とバッサリ。政治家の物語を描く作品ではあるが「政治のことがわからなくても楽しめる」とアピールした。
ゲイリー・ハートという実在の人物を演じるにあたり、ヒューはゲイリー宅に泊まり、家族らと一緒の時間を過ごしたという。「彼は、この50年でもっとも頭のいい政治家、偉大なアメリカ大統領になり損ねた男と呼ばれることもある」と、対外的な評価を語りつつ、「私たちと同じように」複雑な人物であると称した。役者として、「これほど複雑な人物を演じることは、自分にとってはこれまでなかった」と試練があったことを認めながらも、監督はじめ周囲の助けがあってやり遂げられたと振り返った。
イベント中盤ではファンから寄せられた質問に、ヒュー・ジャックマンが答えるという場面があった。親日家として知られ、頻繁に日本を訪れる彼だけに「日本での最高の思い出」を聞かれると、「ありすぎて選べない」と困り顔。
「息子との富士登山かな。スピリチュアルなジャーニーだったんだ。山頂は空気も澄んでいて、日の出もすごくきれい。海まで見えたんだ。ところが一緒に登頂した当時12歳の息子は、日の出を見ずにいつの間にか寝てしまっていたんだよ(笑)」
また、役に入りすぎて失敗した体験を尋ねられると、「いつもだよ」と苦笑い。「みんなが見るのは成功した場面だけだからね。失敗するとカットされちゃうから(笑)」
最後の質問は、映画「フロントランナー」にちなみ、「もしヒュー・ジャックマン本人が大統領選に出馬したら?」というもの。「最悪の大統領になるよ! ソフトな性格だから、頼まれたらみんなオーケーしちゃう」と、なんとも頼もしさからはかけ離れた言葉が。「わたしが大統領となったあかつきには、半年で国が破産しますが、その半年は素晴らしいものになるはずです」ととんでもない公約をぶちあげた。
実際にこの日のイベントでも、ハリウッドスターらしからぬ、ヒュー・ジャックマンの「ソフトな」一面が光る場面は数えきれないほどあった。
毎回、質問へ真摯に向き合うあまり、「もう少し短めに」と申し入れられてしまうのもご愛敬。来場者5名に、本人による抽選でサイン入りポスターを当てるところで「ぼくが責任者ならみんなにあげたのに」とこぼし、実際に当選者が壇上に登ると自ら駆け寄ってしまい「センターに戻って」とたしなめられることも。幸運なファン一人ひひとりに、名前聞き、丁寧に感謝の気持ちを伝え、ハグや握手で応えた。
また、イベント中にはサプライズとして、今年5月から北米やヨーロッパをまわるアリーナツアー「The Man. The Music. The Show.」で、「2019年後半にも日本へ戻ってきたい」と宣言する場面も。「東京オリンピックも訪れたいね。もちろん観る方だよ、出場はしない(笑)」と笑いを誘いつつ、日本やファンへの愛を大いにアピールした。
公開情報
『フロントランナー』
2019 年2月 1 日(金) 全国ロードショー
【動画】映画『フロントランナー』予告第二弾
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