ロンドン王室からの高位引退が大きな話題となっており、混乱を招いているサセックス公爵ヘンリー王子。そんな王子が先日、ロンドンにいる伝説的なロッカー「ボン・ジョヴィ」のジョン・ボン・ジョヴィのもとを訪れ、その動画が公開された。edition.cnn.comなどが伝えている。
ボン・ジョヴィは今年の「インヴィクタス・ゲーム」に向けた楽曲「Unbroken」を収録しているところだった。「インヴィクタス・ゲーム」は2014年、負傷により体が不自由になつてしまった退役軍人たちによるスポーツイベントとして、ヘンリー王子が立ち上げたものだ。
当日のロンドンはあいにくの雨模様であったものの、ジョン・ボン・ジョヴィは、かの有名な「アビーロード・スタジオ」の外でヘンリー王子を出迎え、親しげに会話を交わした。
ジョンはコントロールルームに王子を招き入れ、1960年代にザ・ビートルズも使用していた第2スタジオを見下ろすような形で収録の模様を見守った。その後、2人がマイクの前に立つ様子が公開されている。
ジョンはヘンリー王子に対し、「とっても簡単だよ。ベッドルームで歌っていると思えばいいんだ」とアドバイス。「ただ声を張るだけだよ」と付け加えた。80年代以降第一線を走り続けているバンドマンによる的確な助言である。ヘンリー王子は公式インスタグラムに、歌い出す直前までの映像を公開している。
その後ヘンリー王子はメディアに対し「ちゃんと隣の部屋でうがいしてから臨んだよ」とジョークまじりでコメント。その後2人は、屋外に移動。ザ・ビートルズがアルバム「Abbey Road」のジャケットを撮影したあの交差点で、多くの観光客に混じって同じポーズで記念撮影した。
ヘンリー王子はその後、楽曲のコーラスメンバーとも面会。今年のテーマソング「Unbroken」は昨年リリースされた楽曲であるものの、イベントに向けてアレンジするため、コーラスが加えられているのだ。
ヘンリー王子の訪問を受けた後、ジョンはBBCの取材に対し、「彼は素晴らしい青年だよ」とコメント。高位引退については言及しなかったが、この公務は、ヘンリー王子王室引退前の最後の公務の一つとなるだろう。「ボン・ジョヴィ」は、5月に通算15枚目のスタジオ・アルバム「Bon Jovi 2020」を発売予定で、夏からはロック歌手のブライアン・アダムスと共に、全米ツアーを開催する予定だ。