ディズニーの最新作である実写版『ムーラン』には、主人公ムーランが恋する相手リー・シャンが登場しないことがわかっておりガッカリしたなどの声が上がっていたが、彼が登場しないのは「#MeeToo」運動がキッカケであることがわかった。
【動画】『ムーラン』最終予告編
主人公ムーランは、愛する父の身代わりとなり、男性と偽って兵士として国の運命をかけた戦いに立ち向かっていく勇敢な女性。そんなムーランを演じるのは、大抜擢となったアジアンビューティーのリウ・イーフェイだ。
アニメ版でムーランは、自分が配属された隊の隊長であるリー・シャンに兵士として鍛え上げられる。リー・シャンは正義感が強く頼れる男性で、またかなりムキムキでありセクシーでもある。ムーランとリー・シャンはお互いに惹かれ合い、アニメ版続編『ムーランII』で二人は結婚する。
しかしディズニーは、アニメ版で登場したリー・シャンを実写版では登場させていない。リー・シャンは作中で「闘志を燃やせ」というアイコニックな楽曲も歌っているため、彼が登場しないことにガッカリしたファンも多い。またリーはムーランが女性であることが分かる前から「彼」に惹かれていると見えるシーンがあり、LGBTQコミュニティからも評判がよかった。
今回実写版『ムーラン』のプロデューサーであるジェイソン・リードはCollider誌に対し、リーがなぜ登場しないのかを明らかにした。
彼は「僕たちはリー・シャンを2つのキャラクターに分けたんだ。一人は司令官のトン(ドニー・イェン演)で、彼はムーランの代理父やメンター役。もう一人は同僚のホンフイ(ヨソン・アン演)。『#MeToo』運動が活発な現代で、セクシーな隊長や司令官が恋のお相手になるというのは適切ではないと思ったからです」と、「MeToo」運動が理由でリーというキャラを別の人物にわけたと話した。
#MeToo(ミートゥー)は、「私も」を意味する英語にハッシュタグ(#)を付したSNS用語。 セクシャルハラスメントや性的暴行の被害体験を告白・共有する際にソーシャル・ネットワーキング・サービスで使用される。
では今回、ムーランにロマンスは訪れるのだろうか?プロデューサーが述べたホンフイは「大柄で気取った、ハンサムな同僚で、ムーランをライバル視している」キャラとして描かれている。彼とムーランの恋はありえるだろうか・・・?早く映画で確認したいところだ。
『ムーラン』の日本公開日は4月17日予定であったが、新型コロナウイルスの感染状況ならびに予防対策のため5月22日に公開が延期となった。また同じディズニーの新作『2分の1の魔法』も近日に延期になっている。