人気歌手のケイティ・ペリーやマドンナ、シェリルら大物アーティストが、新型コロナウィルスで自粛しているイタリアの人々が彼女たちの曲を歌うフェイク動画にだまされてしまったようだ。
新型コロナウィルスは、現在ヨーロッパとアメリカで急速に広まっており、特にイタリアはヨーロッパでも最も拡大。3月16日現在、イタリアでの感染者は2万4747人であり、死者は1800人を越える深刻な事態となっている。また、現在イタリア国民は原則として外出禁止令が出ている。
そんな中、ケイティ・ペリーは3月14日に「人の心までは壊されない。これ(コロナウィルス)において、わたしたちはひとつ」とキャプションをつけとある動画を投稿。この動画は、イタリアの人々が自宅のバルコニーに出て、一緒にケイティの楽曲「Roar」を歌い励まし合っているという、一見とても素敵なもの。
しかしこの投稿にファンが「ケイティ、これはフェイク!」と、動画は音声が合成されたフェイクであると忠告。ケイティは現在もこの投稿を削除していない。
このケイティの楽曲がついた動画はフェイクだが、イタリアの人々がバルコニーでお互いを勇気づけるために歌を歌ったというのは事実。インターネット上の何者かがイタズラで、あたかも本物のように合成したようだ。
この動画にだまされてしまったのはケイティだけではない。ポップクイーンとも呼ばれる歌手のマドンナさえも、自身の楽曲「I Rise」が流れるこの動画を本物だと思ったようで「みんなで立ち上がろう。世界中のどこでも!」と書きシェアしている。
Let Us All RISE UP. everywhere around the world!! 🌎 🌍 #irise pic.twitter.com/NJv93kWnWs
— Madonna (@Madonna) March 15, 2020
また英歌手で、「ワン・ダイレクション」メンバーのリアム・ペインの元交際相手としても知られるシェリルも、自身の楽曲「Fight For This Love」が歌われている動画を信じ、ツイッターで「私は泣いてない。泣いてるのはあなたでしょ」と書きリツイートをした。
新型コロナウィルスの影響は映画界や音楽界にも多大な影響を及ぼしており、先日は俳優のトム・ハンクスと妻のリタ・ウィルソンがコロナウィルスの検査に陽性であったことを報告。また4月に予定されていた米大規模フェス「コーチェラ・フェス」も10月への延期が正式に発表された。
一方で、この世界的規模で起こっている新型コロナウィルスの現状について口を開くスターたちも。テイラー・スウィフトは「みんな真剣にとらえていない」と書き、外出を控えるように呼びかけた。
またアリアナ・グランデは「“若い人たちは大丈夫”という発言は、バカで身勝手に聞こえる」と書き、この事態をもっと深刻に考えるよう訴えている。