2019年1月1日に生誕100周年を迎えた小説家J.D.サリンジャーの半生を描いた映画『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』より、本編映像が公開された。
世界中で累計6,500万部を突破した”青春のバイブル”「ライ麦畑でつかまえて」。映画では、この20世紀を代表する名作を生みだした作家サリンジャーのこれまで語られてこなかった謎に満ちた半生、そして小説の誕生秘話を描き出す。
この度公開された本編映像は、サリンジャーと、後に彼の妻となるクレアがパーティで知り合うシーン。当時「ライ麦畑でつかまえて」が飛ぶように売れ、才能が世間に認められたばかりのサリンジャーは、物語の主人公ホールデンと自分を重ね合わせた少年たちからのストーカー被害に悩んでいた。
出かけたパーティの場でも、終始周りから作品の話を振られ疲弊気味。外の空気を吸いに外に出た彼に声をかけたのが、このクレア・ダグラスでした。突き放したようなクレアの発言にどこか救われる気持ちになったサリンジャーは、彼女に連絡先を聞くのだった。
【動画】映画『ライ麦畑の反逆児』本編映像
実際に2人が出会ったのは、1950年、サリンジャー31歳、クレア16歳の頃。3年後に再会し交際を始め、その2年後には結婚をします。その後の夫婦生活は映画の通り、決して平穏に終えることはありませんでしたが、唯一自分に反抗してきた女性と結婚というのは、何ともひねくれ者、サリンジャーらしい人生の選択だったのかもしれない。
劇中、クレアを演じるのはルーシー・ボイントン。『シング・ストリート 未来へのうた』で、ミステリアスなヒロインのラフィーナ役を演じたことで人気に火がつき、現在大ヒット中の『ボヘミアン・ラプソディ』では、フレディ・マーキュリーの元婚約者で、生涯を通じた友人となったメアリー・オースティン役を演じている。
今作では、可愛らしくもあり、時に挑発的な姿から、執筆に夢中になるサリンジャーを陰ながら支える姿を披露している。
ストーリー
1939年ニューヨーク。大学中退を繰り返していた20歳のサリンジャーは、作家を志しコロンビア大学の創作学科に編入する。愛読書「グレート・ギャッツビー」さながらマンハッタンの社交界に顔を出し、セレブのウーナ・オニールと電撃的な恋に落ちる一方で、大学教授ウィット・バーネットのアドバイスのもと書き始めた短編を出版社へ売り込むが、ことごとく断られつづける。ようやく、自分の分身ともいえるホールデン・コールフィールドを主人公にした短編「マディソン・アヴェニューのはずれでの小さな反抗」がニューヨーカー誌に掲載決定という吉報が舞い込むがその矢先、太平洋戦争の勃発により、掲載はキャンセルとなってしまう。
招集を受け失意のまま戦地に赴いたサリンジャーに追い打ちをかけるように、アメリカに残して来た恋人ウーナがチャーリー・チャップリンと結婚するというニュースが届き、やがてノルマンディ上陸作戦に参加し、最前線の地獄を経験するサリンジャー。終戦後も戦争のトラウマから長らく執筆にとりかかることができなかったが、もがき苦しみながら完成させた初長編「ライ麦畑でつかまえて」は文壇の常識を破って発売直後から大反響を呼んでベストセラーとなり、サリンジャーは一夜にして時の人となる。突然スターダムに押し上げられ名声も富も手に入れたサリンジャーだったが、次第に世間の狂騒に背を向けるようになる…。
公開情報
『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』
全国公開中!
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