アメリカのウォルト・ディズニー・カンパニー社は、新型コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた経営難を乗り切るため、従業員10万人以上の給与支払いを停止することを明らかにした。イギリスの経済紙「フィナンシャル・タイムズ」が伝えている。
同紙によると、世界中でテーマパークやホテルを運営しているディズニー社は、今回従業員10万人以上に対する給与支払いを停止することで、5億ドル(約540億円)を確保することができるという。
また無給休暇をとることとなるスタッフは、安全な医療給付は受けることができ、またアメリカを拠点とするスタッフは、政府による景気刺激策の給付を申請することが奨励されている。この給付は、申請すると週600ドル(約6万5000円)をもらうことができる。新型コロナウイルスの危機が始まって以来、アメリカでは2000万人以上の人が失業手当を申請しているという状況である。
さらに、約1万7000人にのぼるフランス・パリを拠点とするスタッフは、フランスの「パーティカル・アクティヴィティー・スキーム(部分的失業制度)」により、企業は従業員の給与の84%をカバーすることができるという。
去年ディズニーは、パーク、エクスペリエンス、および関連製品から約70億ドル(約7550億円)を利益を得て、営業利益のほぼ半分を占めていただけに、新型コロナウイルスの影響は同社に大打撃である。
ディズニー社は声明で「新型コロナウイルスのパンデミックは、途方もない苦痛と喪失を伴い、私たちの世界に壊滅的な影響を及ぼしており、私たち全員に犠牲を払うことを要求しています。過去数週間にわたり、政府からの強制的な命令により、当社の事業の大部分が閉鎖されました」とコメントしている。
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