新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、世界中の映画館が閉鎖している。そんな中、アメリカでは27日、7つの州で経済活動に関する規制が緩和され、南部のジョージア州では映画館が営業を再開した。そのため、最高峰の映画館が集結しているカリフォルニア州でも再開の期待が高まったが、映画館の営業の再開はまだまだ時間がかかるようだ。
米ScreenRantによると、カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサム氏は新型コロナウイルスの影響により、映画館が州内で再開するまでに、数カ月間かかることを明らかにしたという。カリフォルニア州は現在、新型コロナウイルスの症例が最も多い上位5州のうちのひとつだという。
プレミアも頻繁に行われるプレミアシネマ「Regal L.A LIVE Stadium14 」
世界で最も有名だと言われている「TCL CHINESE THEATRE IMAX」
ロサンゼルスの歴史文化財として登録されている「ARCLIGHT CINEMAS – HOLLYWOOD」
先日、トランプ大統領は、米国における経済活動再開の指針を3段階にすると発表していた。ステージ1では、学校は休校のままだが、仕事はテレワークの継続とともに通勤も可能になるというもの。ステージ2は、学校の授業が再開し、不要不急でなくても外出可能に。そしてステージ3では、最低限の距離を保つことを条件に、ネイルサロン、ジム、教会、レストラン、そして映画館などの営業再開が可能になるというもの。しかし、現在は4段階になったとも報じられており、ステージ4は、コンサートやスポーツイベントに参加できるというものだ。
ニューサム氏は、ステージ3になるまで長い道のりであると断言。さらに、現在ステージ1にあるというカリフォルニア州だが、ステージ2になるまでにあと数週間かかることも明らかにした。また、本格的なイベントができるステージ4になるには、新型コロナウイルスのワクチンが完成するか、免疫ができるようにならなければならないとも明かした。ニューサム氏の予測が的中すれば、レッドカーペットやプレミアイベント、映画の祭典などの再開はまだまだ先になることだろう・・・。
「TCL CHINESE THEATRE IMAX」で行われたプレミアイベントの様子
ちなみに新型コロナウイルスのワクチンだが、アメリカの大手製薬会社「ファイザー」の最高責任者が、現在開発を進めているという予防ワクチンについて、早ければ年内に数百万本単位で量産すると意向を示しているため、こちらにも期待が高まっている。
ジョージア州のように、営業再開をしない決断をしたカリフォルニア州だが、市民の健康を優先したことで、「正しい選択だった」と評価されている。