ディズニーの動画ストリーミングサービス「Disney+」のあるツイートが、思わぬ波紋を呼んでいるようだ。nypost.comなどが伝えている。
毎年5月4日は、スター・ウォーズファンにとって特別な日「スター・ウォーズ記念日」だ。作品中の名言「May the Force be with you.(フォースと共にあらんことを)」にちなんで、5月4日(May the 4th)に制定されているこの日には、世界中のツイッターがハッシュタグ「#MayThe4th」で溢れることになる。日本でもこの日には毎年、「#フォースと共にあらんことを」がトレンド入りし、イベントが行われている。
今週月曜、ディズニーの動画ストリーミングサービスである「Disney+」がこのようなツイートをした。
「この記念日をお祝いしよう!あなたのお気に入りのスター・ウォーズエピソードに『#MayThe4th』をつけてリプライしてね。5月4日には何かスペシャルなことが起こるかも!」
Celebrate the Saga! Reply with your favorite #StarWars memory and you may see it somewhere special on #MayThe4th.
— Disney+ (@DisneyPlus) April 27, 2020
問題となったのはその後のツイートだ。「Disney+」は「『#MayThe4th』をつけてツイートするとことで、あらゆるメディアにおいてあなたのアカウント名とメッセージと使用すること、また私達の使用規約に合意したこととなります」と、付け加えたのだ。
By sharing your message with us using #MayThe4th, you agree to our use of the message and your account name in all media and our terms of use here: https://t.co/G0AyToufQ5
— Disney+ (@DisneyPlus) April 27, 2020
このツイートは瞬く間に拡散され、炎上する事態となった。あるユーザーは、「ぼくは5月4日生まれなんだけど。自分の誕生日に『#MayThe4th』をつけてツイートしても、ディズニーに管理されてしまうのか!?」とツイート。作家のジェームス・フェルトンは早速、「『#Caturday(ネコ曜日)』とつけてツイートすると全てのネコはぼくに管理されることになります」と皮肉を交えたツイートをした。
「Disney+」は事態を収集するべく、最初のツイートから約5時間後、規約に合意したとみなされるのは、オリジナルのツイートに「#MayThe4th」と「 @DisneyPlus」の両方を記載したもののみとする、というツイートを出した。
The above legal language applies ONLY to replies to this tweet using #MayThe4th and mentioning @DisneyPlus. These replies may appear in something special on May the 4th!
— Disney+ (@DisneyPlus) April 27, 2020
しかし、すでに遅かったようだ。ツイッターユーザーからは「この会社の弁護士たちは、『Disney+』がこのようなツイートをすることに苦言を呈さなかったのだろうか?」「火消しに必死だね」と言ったコメントも目立った。また、あるツイッターユーザーは、ツイッター社のCEOジャック・ドーシー氏に対して、「いつからハッシュタグは個人情報の特定に使えるようになったのですか!?」といった質問を投げかけていた。
知的財産に関する法律の専門家であるマイケル・キャリア氏はニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し、「どんなに小さな規約であっても、ディズニーが個人のツイートを管理することはあってはなりません。」と回答している。
さらに、「ツイートの著作権は、そのツイートが作られた瞬間から発生します。ディズニーにメッセージを送ろうと、『#MayThe4th』や『 @DisneyPlus』をつけようと、それは変わりません」と付け加えた。