人気歌手のテイラー・スウィフトが、ドナルド・トランプ米大統領の暴力賛美ととれる問題ツイートを痛烈バッシングした。
米時間5月25日(月)、ミネソタ州ミネアポリスにて、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさん(46)が、偽札使用の疑いで、かけつけた警官は車にいたジョージさんに車から離れるよう命じたところ抵抗したとして手錠をかけ、そのまま地面に押さえつけた。
ジョージさんは無抵抗で「息ができない」「お願いします」と訴えかけるも、警察は彼の首をヒザで圧迫。周囲もジョージさんの状態を心配し「危険だ!」「足を離すんだ!」と訴えるも警官は無視。救急車が駆け付けたもの、ジョージさんはそのまま亡くなってしまった。
白人警官が無抵抗の黒人の人を殺す事件は過去にもあり、これは完全なる人種差別だとして、街では抗議活動が始まり、またミネソタ州以外の州でも抗議は広がり、一部では暴徒化している。
これにドナルド・トランプ大統領はツイッターで「この“悪党たち”は、ジョージ・フロイド氏への追悼を不名誉にしており、今後こんなことは起こさせない。ティム・ウォルツ知事と話し、軍は知事を全面的に支援することを伝えた。どんな困難であろうと、私たちはコントロールする。略奪が始まれば、銃撃を始まる。以上!」と警告ツイートをしたのだ。
….These THUGS are dishonoring the memory of George Floyd, and I won’t let that happen. Just spoke to Governor Tim Walz and told him that the Military is with him all the way. Any difficulty and we will assume control but, when the looting starts, the shooting starts. Thank you!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) May 29, 2020
過激化する人々を悪党と呼び、また市民に対して、ミリタリーの力を使うという脅しととれるツイートに多くの人々がさらに怒りを覚えた。さらにツイッター社は、トランプ大統領のツイートは暴力を称賛する内容だと判断し、ツイッターの規定に違反するとして非表示にし、クリックをしないと見れないようにした。
トランプ大統領のツイートには多くのセレブたちも反応。中でも歌手のテイラー・スウィフトは、「大統領就任期間ずっと白人至上主義と人種差別を掻き立てておいて、暴力で脅す前に道徳的に優れているというフリをするの?『略奪が始まれば、銃撃を始める』ですって?11月の大統領選ではあなたを落選させる」と痛烈批判し、またトランプ大統領をタグづけし直接送りつける形でツイートした。
After stoking the fires of white supremacy and racism your entire presidency, you have the nerve to feign moral superiority before threatening violence? ‘When the looting starts the shooting starts’??? We will vote you out in November. @realdonaldtrump
— Taylor Swift (@taylorswift13) May 29, 2020
現在までにテイラーのツイートには170万以上ものいいねがつき、テイラー史上最もいいねがついたツイートとなっている。
今も人々は差別への怒りで抗議活動や一部の暴徒化はとまらない。