白人警官に殺害されたアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんの死を受け、アメリカの空にフロイドさんの最後の言葉の横断幕が掲げられた。
先月25日、ミネソタ州ミネアポリスで、白人警察官の不当な拘束によりアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが命を落としてしまった事件。人種差別の象徴ともいえるこの事件は全米に大きな衝撃を与え、アメリカ国内だけでなく世界中でデモが発生する事態となった。
そんな中、ダラスを中心に活動するアーティスト、ジャミー・ホームズ氏はこの事件を風化させまいと、ある手段に出た。それはアメリカ国内の5大都市の空に、ジョージ・フロイドさんの最後の言葉を届けようというものだった。
George Floyd's last words fly across the skies of US cities https://t.co/4723r1pnbr pic.twitter.com/3yMobxLyQe
— CNN (@CNN) June 2, 2020
先週末、デトロイトやニューヨークの上空にはジョージさんの最後の言葉である「息ができない」「彼らに殺される」が印刷された横断幕を掲げた飛行機が宙を舞った。
他にもロサンゼルス、マイアミ、ダラスで「胸が苦しい」「首が痛い」「全身が痛い」というメッセージがそれぞれ掲げられた。これらの言葉は、現場を目撃した人物によって撮影された動画におさめられていたもので、SNSを通じて全世界に拡散されている。動画には、白人警察官のデレク・ショーヴィンが約8分間に渡ってジョージさんの首を膝で押さえつける様子が写っており、ジョージさんの「息ができない」と叫ぶ声もハッキリと聞くことができる。その場には他に3人の警察官が立ち会っており、すでに全員解雇されている。またデレク・ショービンはその後逮捕され、現在第3級殺人罪などに問われている状態だ。
ジャミー・ホームズ氏は今回の取り組みについて取材に応じ、目的について「ジョージの事件についてアメリカ中が知ること、それから1つになることが必要だと思ったんだ」と語った。さらに、「我々には訴えかける力があるということを思い出してほしい。そして、今こそ、真の変化の為に集うときだ」と付け加えた。