米時間6月2日(火)、ソーシャルメディアで海外セレブはじめ多くの人々が真っ黒の画像を投稿している。
5月25日(月)、ミネソタ州ミネアポリスで、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが白人警察官のデレク・ショーヴィンに7分以上にわたり首を圧迫され、そのまま亡くなるという悲惨な事件が起きた。
無抵抗のフロイドさんを拘束し、首を膝で押さえつけた警察官は、フロイドさんが助けを求めたにもかかわらず、それに応じず死に至らしめた。人種差別の象徴ともいえるこの事件に対し、全米各地で抗議デモが行われ、一部では暴徒化する事態が起きている。
フロイドさんへの追悼の意と、黒人への不当な暴力や差別への反対を表し、SNSでは、6月2日に真っ黒の画像を投稿する「#BlackoutTuesday(ブラックアウト・チューズデー)」という運動が行われた。
— Justin Bieber (@justinbieber) June 2, 2020
6月2日は仕事や趣味の投稿はさけ、人種差別撤廃に思いをはせ、そして投稿する場合は黒人コミュニティーのサポートとなるものを投稿しようと呼びかけられている。
この運動の発起人は音楽産業のジャミラ・トーマスとブリアナ・アギエマンだ。ふたりは声明で「音楽業界は数千億円規模の業界です。主にブラック・アートから利益を得ている業界です。私たちの使命は黒人の努力、闘争、成功から利益を得る主要企業とそのパートナーを含む業界全体に説明責任をもつことです。黒人コミュニティーを保護し、力を与えることが義務です」とコメントしている。
またこの真っ黒な画像を投稿する際の注意点もあるようだ。それは「#BlackoutTuesday」の画像を投稿するときは「#BlackLivesMatter(黒人の命は重要)」のハッシュタグはつけないということだ。
歌手のリゾは「真っ黒の画像を投稿するときは、#BlackLivesMatter のタグは使わないでね。情報を調べたいとき、検索したら黒い画像が出てきてしまうからね」と、署名活動やデモや募金の情報が黒い画像に埋もれてしまうことを懸念し、注意を呼び掛けている。