大ヒットドラマ「フレンズ」や「グレイス&フランキー」などの制作を手掛けたプロデューサーのマルタ・カウフマン(63)が、テレビ業界の大規模イベント「ATXテレビフェスティバル」にオンライン参加。自身のこれまでの作品では多様性を十分に発揮できていなかったと、後悔の念をにじませた。
マルタ・カウフマンは同イベントのパネルディスカッションにて、「もっと知識を持っておくべきだったわ。今知っていることを当時きちんと理解していれば、ストーリーはもっと変わっていたかもしれないのに」と涙ながらに語った。
さらに、「いつも、自分の会社の人間に対しては多様性を受け入れるよう声かけをしていたつもりだったの。でも、私自身が十分でなかった。最近は、今の私に何ができるのか、これまでとどのように変えられるのか、新しい姿を番組でどのように表現できるのか、そればかり考えているわ。でも本来であれば、番組を作り始める時点から知っておくべきことだったのよね」と付け加えた。
このパネルディスカッションには、ドラマ「ヴァンパイア・ダイアリーズ」や「オリジナルズ」にて現場責任者を務めたジュリー・プレックも参加しており、彼女も同じような問題を抱えていたことを明かした。
「私にとっても、すごく難しい問題だったわ。まずは、自分が無知だという事実を認めることから始めなければならなかったの」と語っている。
なお、ドラマ「フレンズ」で主演の1人フィービー・ブッフェ役を演じたリサ・クドローも、当時のこのドラマには多様性が欠けていたことを認めており、現代版で作り直すことになればかなりの変化が見られるだろうと明かしていた。また、同じく主演の1人ロス・ゲラーを演じたデヴィッド・シュワイマーは、かつてこのドラマ内で有色人種の女性と交際することを自ら進言したと語っている。