ジョージ・フロイドさん殺害事件で起訴された元警官4人のうちの1人が保証金をおさめ、釈放されたことが明らかになった。
5月25日(月)、ミネソタ州ミネアポリスで、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが白人警察官のデレク・ショーヴィンに7分以上にわたり首をヒザで圧迫され、そのまま亡くなるという悲惨な事件が起きた。
無抵抗のフロイドさんを拘束した警察官は、フロイドさんが「息ができない」と助けを求めたにもかかわらず、それに応じず死に至らしめた。またフロイドさんが黒人で、警官が白人であったことから、人種差別の象徴ともいえる事件に対し、全米はじめ世界位各地で「Black Lives Matter(黒人の命は重要だ)」の抗議デモが行われている。
デレク・ショーヴィンは事件後に免職処分となり、第3級殺人と第2級過失致死の容疑で逮捕され、拘束。その後第3級よりも罪の重い第2級殺人容疑が適用されたことが明らかになった。
さらにショーヴィン以外にも現場にいた元警察官のトーマス・レーン(37)、トウ・タオ(34)、J・アレクサンダー・クーン(26)の3名も、第2級殺人のほう助容疑で逮捕、拘束されたが、今回トーマス・レーンが75万ドル(約8000万円)の保釈金を払い、刑務所から釈放されたことが明らかになった。
レーンは米時間6月10日の午後4時、逮捕からちょうど1週間後に釈放された。彼の弁護士は声明で「トーマスは釈放されました。彼が出たことをうれしく思います。刑務所から出たクライアントを守るのははるかに簡単です。私たちは意図したように事件を弁護することができます」と明かしている。
またショーヴィンは、保釈金が125万ドル(約1億3360万円)に設定されたままで刑務所にとどまり、まだ嘆願書を提出していない。