人気歌手ブリトニー・スピアーズの銅像をルイジアナ州に建てようという署名活動がスタートしている。その背景には「Black Lives Matter(黒人の命は重要だ)」のムーブメントがあったようだ。
5月25日、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが、無抵抗であったにもかかわらず白人警官にヒザで首を8分近くにわたり圧迫され、そのまま死亡してしまう悲惨な事件が起きた。長年にわたり白人警官が黒人に虐待、殺害する事件は何度も起きており、この人種差別の象徴的事件にアメリカはじめ世界中の人々がショックと怒りを覚え、現在は世界各地で人種差別撤廃を訴える抗議デモ「Black Lives Matter(黒人の命は重要だ)」が起きている。
そんな中、抗議デモの中で、奴隷商人など歴史上の人種差別に関わった人物の銅像を撤去する人々もおり、またアメリカ南部のルイジアナ州では、人種差別主義者の銅像ではなく、その代わりに地元が生んだスーパースターであるブリトニー・スピアーズの銅像を建てようという署名運動までスタートしたのだ。ブリトニーはルイジアナ州ケンウッドで生まれ育ち、現在もファミリーの家はルイジアナ州にある。
この署名活動をスタートさせたキャシー・ディボドーさんは、「ブリトニー・スピアーズは、世界で最も影響力あるポップスターになる前は、ルイジアナ州のケンウッドという名前の小さな南部の町で生活していました。ブリトニーは才能を証明しただけでなく、メンタル崩壊も克服し、継続的に自身を改善するために努力することで、人格の強さも証明しました。彼女は何百万人という人々にとってのインスピレーションなのです」と書きつづっている。
実際ブリトニーは、2006年に起きたハリケーンのカトリーナの救済プログラムでは多額の寄付をし、数年にわたり行っていたラスベガスの定期公演の売上の一部を、ルイジアナ州の洪水復旧と学用品の寄付のために当てていたことから、長年にわたり地元地域に多大なる貢献をしてきているのである。
たしかにルイジアナ州の真の英雄は、ブリトニーかもしれない。現在、この署名活動には2万2000人以上がサインし、ルイジアナ州知事ジョン・エドワーズ氏に送られるという。