映画『ハリー・ポッター』シリーズや、ディズニーの実写版『美女と野獣』などで知られる女優で活動家のエマ・ワトソンが、人気ブランド「グッチ」などの親会社で知られる「ケリング」の取締役に就任したことが明らかになった。
「ケリング」はグローバル・ラグジュアリー・グループで、「グッチ」「サンローラン」「ボッテガ・ヴェネタ」「バレンシアガ」「アレキサンダー・マックイーン」といった名だたるブランドの親会社で、世界三大ラグジュアリー複合企業の一つだ。
そんな「ケリング」は、今回女優のエマ・ワトソン、世界有数の金融機関「クレディ・スイス」の元CEOのティジャン・ティアム、中国の配車アプリ最大手「滴滴出行(ディディチューシン)」の総裁ジーン・リウの3人を新たな取締役として就任した。同社でエマは取締役会の持続可能性委員会の議長を務めるという。
「ケリング」の公式ツイッター↓↓
Welcome to @JeanLiuQing, Tidjane Thiam and @EmmaWatson joining Kering’s Board of Directors.
More info : https://t.co/opZK0Vh6DE pic.twitter.com/wTmJKYmo1H— Kering (@KeringGroup) June 16, 2020
エマは、レッドカーペットやプレミアイベントでは、持続可能な衣装を着用。またエシカルファッションアプリ「Good On You」のサポートメンバーを務めていることでも知られており、同アプリでは、ファッションの生産背景を明確にし、持続可能なファッションとライフスタイルを提供してくれるのだ。
国連によると、長きにわたるサプライチェーンと、エネルギー集約型の生産により、ファッション業界は、航空業界と海運業界を組み合わせた場合よりもより多くのエネルギーを消費、さらに大量の廃棄物を生成しており、水路を汚染しているという。しかし高級企業も主流ブランドと同様に、若い世代の顧客を獲得するため、持続可能なスタイルを強化しようとしているという。
去年まで「ケリング」と提携していたイギリスのデザイナーのステラ・マッカートニーも、現在は「ルイ・ヴィトン」などを所有する「LVMH」グループの理事会で、環境問題についてのアドバイスを行っているのだという。
「ケリング」自体も、環境への影響を減らすことを試みており、コレクションの数を減らし、使用するエネルギーの67%を再生可能としている。
これまで女優の活動だけでなく、慈善活動、そして環境保護活動を積極的に行っているエマ・ワトソン。これまで様々な取り組みを行ってきているエマにとって、「ケリング」にさらなる持続可能性をもたらす役目はぴったりだ。エマは今後ファッション業界においても重要な一員になるに違いない。