ハリウッドには優れた俳優、女優が多く存在する。アフリカ系アメリカ人の女優、ヴィオラ・デイビスもその1人だろう。しかしこれまで約30年近くにわたり人々を魅了し続けてきたにもかかわらず、その功績に見合った報酬を得られていないのだ。彼女がそのことについて言及する過去のインタビューが今ネットで再びバイラル化している。
2018年、「ウーマン・オブ・ザ・ワールド」のイベントに参加したヴィオラ・デイビスは、性別や人種によって報酬に差があることを明かしており、この動画が現在話題となっている。
ヴィオラは、「私はこれまでに、オスカー賞、エミー賞、トニー賞は2回受賞しました。ブロードウェイにも、オフブロードウェイの舞台にも立ちました。テレビも映画も出演しました。女優としてできる全ての活動をしてきました。メリル・ストリープやジュリアン・ムーア、シガニー・ウィーバーと同じくらいのキャリアを積んできたと思っています。彼女達はみんな、イェール大学やニューヨーク州立大学などの有名校出身です。私も彼女達と同じ道を歩んできたつもりですが、報酬や与えられるチャンスの数が彼女たちとはほど遠いのです」と語っている。
ヴィオラはジュリアード大学を卒業後、1990年代からハリウッドで活動を始めた。その後2008年のドラマ「Doubt」での演技が高く評価され、彼女の出世作となった。その後は映画や舞台など様々な分野で活躍し、多くの賞を受賞している。
そんなヴィオラの昨年の総資産は約1200万ドル(約13億円)とされている。一方、同程度のキャリアを持つメリル・ストリープの総資産は約1億5000万ドル(約161億円)、ジュリアン・ムーアは約5000万ドル(約54億円)であり、いかにビオラの報酬が低く見積もられているかがわかる。
ハリウッドは常に何かしら公平性を問われる問題が起こっているが、人種差別の撤廃が叫ばれる今、業界内でも早急に改善が必要だろう。
有色人種を出演させることで、人種差別をしていないことをアピールするだけではなく、もっと具体的な行動が必要だ。
このシステム化された差別主義を改善するには、平等にチャンスを与えられるようにしたり、才能に見合った報酬を用意すべきだろう。