米上院議員候補のK・W・ミラー氏が、歌手のビヨンセは「アフリカ系アメリカ人だと偽っている」などと批判し、物議をかもしている。
K・W・ミラー氏はフロリダ州の第18議会地区にて出馬している候補者。彼は7月4日、ツイッターにて「ビヨンセは全くアフリカ系アメリカ人なんかではない。彼女は売名のために偽っている。彼女の本名はアン・マリー・ラストラッシ。イタリア人だ。彼女は全てを“ソロス・ディープ・ステイト”によるBlack Lives Matter運動のためにやっている。ビヨンセ、君はもうバレてるよ!」と、ビヨンセがアフリカ系でなくイタリア人だと書いたのだ。
このツイートに出た「ソロス・ディープ・ステイト」とは、ハンガリー系ユダヤ人の投資家、慈善家のジョージ・ソロス氏が、現在アメリカを中心に活発化している人種差別撤廃運動「Black Lives Matter」を意図的に仕掛けたという、いわゆる陰謀説。所説あるが、ネット上ではソロス氏がデモをする人たちに報酬を払い暴徒化させるよう指示し、アメリカがこれに気を取られている間にグローバリスト(世界支配主義者)にアメリカを乗っ取らせようとしている、といった憶測が出回っている。K・W・ミラー氏は、ビヨンセがこの陰謀の手助けをしていると書いたのだ。
さらにミラー氏は「みんな、ビヨンセの曲『Formation』はグローバリストたちへの秘密のメッセージが込められているっていうのは知ってるだろ?あの曲で彼女は自分が魔力を持ち、アラバマとルイジアナの悪魔崇拝の教会に行っているってことを認めた。彼女はカバンの中に悪魔崇拝のシンボルを持ち歩いてるんだ」と、ビヨンセが悪魔崇拝者であると綴った。投稿の中のひとつに、ハッシュタグで「#偉大なる目覚め」といった言葉もある。
これを見たネットユーザーの多くは彼の話を“ネタ”としてとらえているようで、「お薬の時間ですよ」や「めっちゃ笑った」、また「なんでわざわざグローバリストに曲を通して秘密のメッセージを込める必要がある?彼女ならコネで直接言えるでしょ」などと冷静につっこむ人もいる。
これについてビヨンセからコメントなどは出ていない。