米ドナルド・トランプ大統領が、新型コロナウイルス感染拡大以降はじめて公の場でマスクを着用した。
大統領は米軍の医療施設ウォルター・リード病院を訪れ、負傷兵や医療従事者と面会した。大統領はホワイトハウスを離れる際、「私はこれまでマスク着用に反対したことはない。場所と時間を見極める必要があると考えている」と語った。
大統領は以前、選挙戦の対抗候補となる民主党のジョー・バイデン氏が常にマスクを着用していることに対して、自分は着けない旨を明かしていた。しかし土曜になり、「このような状況の病院で多くの兵士やスタッフと会話する場合には、マスクを着けることも必要だ」と語った。
大統領が態度を軟化させたのは、土曜に米国内の感染者が66,528人を記録したことが原因の1つと考えられる。
大統領は先週「Fox Business Network」に対し、マスクの着用は「大賛成だ」と語り、マスクを着けた姿がアメリカ旧西部の架空のヒーロー、ローン・レンジャーに似ているとして「むしろ気に入っている」と付け加えた。
マスクの着用について、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は感染が拡大し始めた4月から推奨していたがトランプ大統領はこれに従わないとし、「マスクを着けた大統領、首相、総統、王、女王、それが想像できない」と宣言していた。
しかし一部のメディアは、大統領は側近から何度もマスクを着けるよう促されていたと報じている。
トランプ大統領は先月Wall Street Journalのインタビューに応じ、自分の政策に反対する人々がマスクを着けるのではないかとし、さらに、マスクを外した手で顔を触る人々がいることについて、「マスクを外したその手で、自分の鼻や口を触ってしまう人々。彼らはどのように感染するのか知っているのだろうか？」と語っていた。
