今年4月ごろから悪評が続いている、米人気司会者エレン・デジェネレスと彼女の番組「エレンの部屋(原題:The Ellen DeGeneres Show)」。今回新たに、ラジオ司会者が彼女と仕事をした際のエピソードを明かした。
「エレンの部屋」は、司会者エレン・デジェネレスが務める大人気番組で、2003年から約17年間も放送され続けている。数々の大物ゲストが登場し、また視聴者をステージに上げ賞金をプレゼントするスタイルも人気を集めていた。しかし今年4月、新型コロナウィルスが拡大した影響で従業員の給料が削減された。これをキッカケに司会者エレンや番組の仕事環境などについて続々と不満の声が上がっている。
InsiderによるとオーストラリアのラジオDJであるニール・ブリーンは7月28日、自身のラジオ番組「4BC Breakfast」にて、2013年にエレンと仕事をした際の経験を語った。当時オーストラリア版の朝番組「Today」にてプロデューサーとして仕事をしていたニールは、「最初、エレンは『Today』で共同司会を務める予定だった。あれこれと予定を決めていたけど、事が進むうちに“エレンのインタビューを撮る”ってことになった」と話す。
このインタビューでは、オーストラリアのTV司会者であるリチャード・ウィルキンスがエレンと話すことに。しかしクルーは“かなり細かいルール”を指導されたという。
「これは『エレンの部屋』の企画だったから、向こうが全てコントロールした。インタビュー用のイス、ライティング、進行など全部だ。エレン側のプロデューサーたちは『エレンは10時15分に到着、彼女はここに座る、リチャードはこっちのイスで』って決めてきた」と、完全にエレンのスタッフがコントロールしていたことを明かしたニール。
さらにエレン側のプロデューサーたちは「ニール、誰もエレンに話しかけさせないで。君も話しかけないし、近づかない、彼女を見ないで。エレンが入って、座って、リチャードに話しかけて、そして帰るだけ」と、スタッフたちがエレンに話しかけないどころか、彼女を見ることすらしないよう指示したという。
「すべてのことが異常だって思った」と話すニール。またインタビュー中は、エレン側スタッフが「エレンの言ったこと全てに対し笑っていた」と明かした。
「エレンを責めるつもりはないよ。だって僕は彼女と話すことが許されてなかったからね。だから彼女がいい人かそうでないかはわからない。でも言えることは、エレンと一緒に仕事をしていた人たちは常に、誰かを怒らせないようにかなり慎重になって行動していたね」と話している。
エレンに話しかけるなと言われたと証言しているのはニール以外にも、元従業員が「エレンと同じ建物の中にいても、彼女に話しかけないように指導された」と告白している。同人物は「彼女は自分の冠番組を持ちたいなら、現場で何が起こっているかをもっと見るべき。プロデューサーたちがエレンを囲み、“すべてうまくいっている”と伝えているんだと思う。エレンはそれを信じていると思うけど、ちゃんと自分の目で見ることは彼女の責任だ」と話している。
いったいなぜスタッフはエレンをここまで守っていたのだろうか。4月から批判の声が相次ぐこの番組に対し、放送しているワーナー・メディアは社内調査を行うことがわかっている。大人気な長寿番組であるだけに、全米の注目が集まっている。