5月末、ミネソタ州ミネアポリスで、白人警察官によって不正に拘束され、命を落としたジョージ・フロイドさん。彼の死は、アメリカ全土で「BLACK LIVES MATTER(黒人の命は大切)」というムーブメントを巻き起こした。先日、彼を偲んで実施された3Dホログラム投影イベントが開催された。
Amazing hologram of George Floyd in Richmond. You can hear the Floyd Family speaking in the background. #richmond #GeorgeFloyd pic.twitter.com/0uFK7ePsAc
— Grande Trappaccino (@ReggiePace) July 28, 2020
そのイベントで、なんと1人の人種差別主義者が怒りをあらわにしたのだ。
その女性は見物客に対し、憤慨した様子でNワード(アフリカ系アメリカ人を侮辱する言葉)を吐き捨てたのだ。
この事件が起きた場所はバージニア州リッチモンド。1ヶ月前まで南北戦争時代の軍司令官ロバート・エドワード・リーの銅像が立っていた場所で、ジョージ・フロイドさんの3Dホログラムを投影するイベントを実施していた際のことだった。
多くの人々がひと目見ようと集まるなか、1人の白人女性が「ここは私の町よ」と大声で叫び始めたのだ。
火曜日の夜に撮影された動画では、ホログラムに対して観客が盛り上がりを見せるなか、「なんなのよ!あの黒人(Nワード)」と怒りを爆発させながら叫ぶ様子が記録されている。
近くにいた男性が彼女に立ち去るように告げると、他の周囲にいた人たちも、彼女を遠ざけようと動いた。女性はとても興奮した様子だったが、暴力行為に発展することはなかった。
このイベントは「歴史的な変化を:ジョージ・フロイド・ホログラム・メモリアル・プロジェクト」と名付けられ、リッチモンドでの開催を皮切りにノースカロライナ州やジョージア州など5カ所で実施される。
このイベントツアーは、公民権運動時代の1961年に起こったフリーダム・ライド(公共交通機関の人種差別を撤廃する運動)のルートに沿って行われている。これにより、人種差別主義者がさらに怒りを大きくさせないことを祈るばかりだ。