2019年(日本では2020年)に公開された、人気ミュージカルの実写映画化『キャッツ』。残念ながら公開当時から評価が低かったのだが、なんと同作の作曲家でもあるアンドリュー・ロイド=ウェバーも高く評価していないようだ。
『キャッツ』予告編
『キャッツ』は、T・S・エリオットの「キャッツ – ポッサムおじさんの猫とつき合う法」に基づいた同名のミュージカル劇を原作としたミュージカル・ファンタジー・コメディ・ドラマ映画。監督はトム・フーパーであり、彼にとっては『レ・ミゼラブル』以来2度目のミュージカルとなる。出演はジェームズ・コーデン、ジュディ・デンチ、ジェイソン・デルーロ、イドリス・エルバ、ジェニファー・ハドソン、イアン・マッケラン、テイラー・スウィフト、レベル・ウィルソン、フランチェスカ・ヘイワードらと、豪華な顔ぶれが集まった。
大人気ミュージカルの実写化ということで大いに期待されていたのだが、実際公開されると「猫と人間を合わせたグラフィックに違和感がある」などといった評価が続き、大手映画評価サイト「ロッテン・トマト」では100%中20%といったまさかの評価となっている。
今回、「キャッツ」のミュージカルや同作でも作曲を手掛けたオスカー受賞の作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーはThe Sunday Timesのインタビューに登場。そこで映画版『キャッツ』の完成度に関し語った。
アンドリューは「あの作品の問題は、監督のトム・フーパーがオリジナルのショー(ブロードウェイ舞台)から誰も映画に採用しなかったことだ。彼はそれを『レ・ミゼラブル』でもやった。全部がバカバカしかったよ」と、監督のトム・フーパーの決断を“問題”だと批判したのだ。
アンドリュー・ロイド=ウェバーは同作にて、オリジナル曲「Beautiful Ghost」を、人気歌手で出演もしているテイラー・スウィフトと共に共同作曲もした。同曲はゴールデン・グローブ賞にノミネートもされる名曲となった。
しかし映画全体としては成功とはいえない評価に終わってしまった『キャッツ』。過去にはキャストのジェームズ・コーデンやレベル・ウィルソンも『キャッツ』をジョークのネタとして扱っている。